インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

2017-08-30から1日間の記事一覧

リーマン予想の証明

Riemann予想の証明を宣言している論文(プレプリント、Webページ)を集めます。取り下げられたもの、間違っていると指摘されているものについても掲載しています。情報提供があると嬉しいです*1。最終更新日 2019/1/8 2018年 Xiao-Jun Yang arXiv [v1] Sat, 3 …

モーリーの定理

この記事では1899年にFrank Morleyが証明した初等幾何学に関するMorleyの定理のAlain Connesによる証明を解説します。Morleyの定理についてはmathtrain.jpを参照してください。 エピソード Connesがこの証明を発表するに至った経緯には少し面白いエピソード…

カタラン予想の簡単な場合

この記事では正の整数のことを自然数と呼ぶことにします。記事integers.hatenablog.comで証明したEuler-Legendreの定理を思い出します。定理 (Euler, Legendre) 方程式が整数解を持てば、またはが成り立つ。今回はこの定理から簡単にわかる帰結を紹介します…

立方数からなる非自明な長さ3の等差数列は存在しない。

次の古典的Diophantus方程式を紹介します。定理 (Euler, Legendre) 方程式が整数解を持てば、またはが成り立つ。これはFermatの最終定理の指数がの場合の方程式のに係数をつけたものになっています。Fermatの最終定理の形の方が綺麗に感じるかもしれませんが…

xxxx+9xxyy+27yyyy=zz

この記事では、正整数のことを自然数と呼ぶことにします。定理 方程式は自然数解を持たない。Wakuliczによる初等的な証明(Fermatの無限降下法)を紹介します。補題1 方程式の正の有理数解に対して、とし、互いに素な自然数を用いてと表すと、が成り立つ。証…

Ormistonペア

連続する素数のペアが各桁の数の入れ替えになっているようなものをOrmistonペアと言います。これは、Ormiston Collegeの教員であるAndy Edwardsによって名づけられたもので、最小のペアはであり()、次のペアはです()。ちなみに、最小のOrmistonトリプルはで(…

方程式3^a+5^b-7^c=1

定理 (Leitner, 2011) 方程式の非負整数解はまたはのみである。証明. まず、の場合を考える。であれば となり、が従う。のときもで。ならとなって、大きさを考えれば。よって、以下 と仮定してよい。さて、を満たすであって −①が成り立つようなものがしかな…

Smith-Honaker数

番目の素数がHonaker素数であるとは、を各桁の数の総和とすると、が成り立つときにいいます。最小のHonaker素数はで、実際、となっています。 Smith数であって、その素因数が全てHonaker素数であるようなものをSmith-Honaker数といいますが、最小のSmith-Hon…

スミス数いろいろ

幾つかのSmith数を鑑賞しましょう!Smith数についてはintegers.hatenablog.comをご覧ください。 回文数でない最小のSmith数であるが、ひっくり返してもSmith数である*1。また、各桁の総和が素数となる最小のSmith数。 自分自身を除く正の約数の総和とそれ以…

317130757から続く4つの素数

は番目の素数で、はの十進法表記における各桁の数の総和を表します。から連続する四つの素数は「一つ前の素数にその素数の各桁の数の総和を加えた値に等しい」という性質を持っています。

方程式の面白い解き方

Matrix67.com - Homeという中国人数学ブロガーのサイトがあることを知りました。ここが出典らしい(?)面白い方程式の解き方を知ったので紹介します。 ここに方程式があります。 これを素直に解くと、 という解が得られます。 もう一つの方程式 を考えます。 …

友愛数密度零定理

以前、素数の密度がであることを証明しました:integers.hatenablog.comこの記事では友愛数の密度がであることのErdősによる証明を紹介します。友愛数密度零定理 (Erdős) 自然数全体における友愛数全体の密度はである。が友愛数であるとは、が成り立つことで…

ペラン擬素数

といえばひっくり返して立方数となるような最小の素数という印象が強いかもしれませんが、が最小のPerrin擬素数であるという性質も記憶に値します。 Perrin数列 で定義される数列のことをPerrin数列と呼びます。この数列は次の面白い性質を満たします:定理 …

n^4+1型素数

はみんな素数です。

友愛数

約数の総和関数をで表すときに、正整数の組 が友愛数であるとはが成り立つときに言います。最小の友愛数はでintegers.hatenablog.comで紹介したことがありました。続く友愛数は のようになっています。友愛数が無数に存在するかどうかはわかっていないほか、…

p!/p#+1

表題の数列の数値例およびとある予想の提出

10000・・・00007770000・・・00001

以前、Belphegor素数を紹介しました。integers.hatenablog.comこれは不吉な素数でしたが、似たような形のラッキー*1な素数としてがあります。 *1:ラッキーセブン。

nとnの間にkをn個挟んで出来る素数

とに対して、「との間にを個挟んで出来る素数」はで以下のようなものがあります(十進法)。大きいものも知られていて、やは素数です。

ここに素数が21個あります

ここに素数が21個あります。 ここから二つの素数を選ぶ選び方は通りありますが、それぞれの平均をとることによって得られる210個の数は全て素数になっています。

(739, 937)

このブログで紹介している様々な数の性質を同時にたくさん満たす数を見つけるのも楽しいかもしれません。はエマープをなすペアであり、 right-truncatable good happy-go-lucky super emirp left-truncatable good happy-go-lucky star emirpとなっています…

超ハッピー超素数

素数番目の素数のことを超素数と言いましたが、すると他にも「超〜数」という概念はいくらでも作る事が出来て、例えばハッピー数番目のハッピー数は超ハッピー数と呼べます。さて、は番目の素数であり、番目のハッピー数でもあります。は素数で、はハッピー…

467のとある特徴について

番目の素数をとすると、です。番目の素数と番目の素数をくっつけて数を作るという操作を考えます。ですが、に操作を行うとと素数が得られます。に注意して、にもう一度同じ操作を施すと とまたもや素数となります!このように、連続で素数が得られる最小のも…

Brocard-Ramanujan方程式

方程式の正整数解はしか知られていません。1876年及び1885年にBrocardが、1913年にRamanujanがこの方程式を扱っています。Erdősはこれら以外に解は存在しないと予想しているそうです。定理 (Overholt, 1993) ABC予想が正しいと仮定する。このとき、Brocard-R…

13時28分から始まる地獄

素数砂漠に関する記事。

ラマヌジャンの√(πe/2)に関する凄い公式

Ramanujan 証明(by Omran). とする。とすると、なので、は微分方程式を満たす。なので、なる表示が得られた。をと定義すれば、Gauss積分によりなので、である。従って、の連分数展開を与えればよい。についての多項式をで定義すると、の階微分は −①で与えら…

調和級数の発散証明

調和級数が発散することの証明は16843:ウォルステンホルム素数、調和数、調和級数、オイラーの定数 - INTEGERSに書いていますし、マスオさんも三通り紹介されています:mathtrain.jp今回紹介する次の証明はLeonard Gillmanによります: Gillmanによる証明 …

105:この数の持つ或る性質

は「なる整数であって、と互いに素なものがを除いて全て素数である」という性質をもつ整数のうち、最大の数でした:30:この数の持つ或る性質 - INTEGERS少し緩めて「なる奇数であって、と互いに素なものがを除いて全て素数である」という整数に関する条件を…

立方数も暗記しよう

昔、平方数を幾つか暗記したことと思いますが、立方数は暗記されているでしょうか? 三乗数を並べて出来るいくつかの小さい素数 の三乗からの三乗までを大きいものから並べて出来る数:からまでの奇数の三乗を大きいものから並べて出来る数*1:からまでの素…

62540982と105161238

といえば、素数の三乗の差として二通りに表すことのできる最小の正整数です。一方、といえば、素数の三乗の和としても差としても表すことのできる最小の正整数です。

50006393431を二進法から九進法で表して十進法で読むと。。。

ここにある九つの数は全部素数ですが、となっています。