インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

ラマヌジャンの√(πe/2)に関する凄い公式

Ramanujan 証明(by Omran). とする。とすると、なので、は微分方程式を満たす。なので、なる表示が得られた。をと定義すれば、Gauss積分によりなので、である。従って、の連分数展開を与えればよい。についての多項式をで定義すると、の階微分は −①で与えら…

三木の恒等式をリーマンゼータ値の関係式に書き直す

は以上の整数とします。関-Bernoulli数に関するEuler-Ramanujanの恒等式をEulerの公式を使ってRiemannゼータ関数の偶数値の関係式であるWilliamsの公式に書き換えることができました(リーマンゼータ関数 - INTEGERS)。同様にして、三木の恒等式をEulerの公式…

バーゼル問題の短くはないが好きな証明

バーゼル問題の証明法はたくさん知られています。当ブログではEulerの方法と高校数学のみを用いる証明を紹介しただけでした。integers.hatenablog.com最も短い証明の一つはfibonacci-freak.hatenablog.comで紹介されています。も もともに周期なので、intege…

ラマヌジャンによる円周率近似の作図②

はを並び替えてできる素数の一つですが、がに近いという事実は覚える価値があります:Ramanujanは と書けることに着目して次のような作図を提唱しています: は円の直径。 は弧の中点。 はをに内分する点。 。 。 はに平行。 はに平行。 で。 このとき、Raman…

Shanksの恒等式の拡張と円周率近似の作図

以前紹介したShanksの恒等式integers.hatenablog.comはWilliam G. Spohn, Jr. によって次のように拡張できることが指摘されています:のとき、のときがShanksの恒等式になっています。他には、例えばよりが得られますし、よりが得られます。 、と言えばピンと…

2017, e, π, Khinchin定数

は素数ですが、昨夜面白い性質があることに気づきました。 の場合 にをかけます。 この数に一番近い整数は素数です。このような性質をもつ以下の素数(に一番近い整数が素数となるような素数)は です 。このような幸運な年は私が生まれてからだと年が初めてで…

リーマンゼータ値に関する問題

昨日の記事integers.hatenablog.comを眺めていると、次のような数字の3つ並びが目に入ります: 次の式は簡単に証明できます:.さて、に対し、となっています。参考までに、のときとのときを調べると、に対しであり、に対し、です。それでは、次の問題に答え…

正の整数におけるリーマンゼータ値(日常生活用)

日常生活用のため、のまでの値を各々、小数第50位までのみ掲載しています*1。 *1:非日常生活用記事はまだ一つしか書いていません: integers.hatenablog.com

ζ(5)の値を少しだけ

1.036927755143369926331365486457034168057080919501912 8119741926779038035897862814845600431065571333363796203414665566090428009617791 5597084183511072180087644866286337180353598363962365128888981335276775239827503 2022436845766444665958115…

ロジェ・アペリーと奇跡の証明〜数学界を震撼させた伝説の老兵〜

この記事ではApéryの定理Apéryの定理 は無理数である。ここで、である(Apéry定数と呼ばれることもある)。のApéryによる証明に纏わる歴史および証明の解説を行います。 アペリー・ショック Apéryの生涯 Apéryの論文に書かれていること 無理数であることを示す…

ζ(3)の二項係数を用いた級数表示

この記事ではを証明します(Markov 1890)。使うテクニックは望遠鏡和のみです。非負整数に対して、をと定義します。このとき、なので、以上の整数に対してが得られます(望遠鏡和)。型の因数分解によりと変形できるので、 ー①が成り立ちます。次に、とします。…

22/7:円周率近似値の日

7/22はが円周率の近似値であることから円周率近似値の日などと呼ばれていますが、違和感はありますね(22月7日の方がふさわしい)。昔、この日に日食があったときに試験を5分で終わらせて日食を見たのを覚えています。tsujimotterさんが二年前に記事を書かれて…

1 - Σ1/p^2 > 0.54 素数と量子計算

せきゅーんです。「素数と量子計算」という大それたタイトルですが、これらが関係あるのかは私は知りません。というか、量子計算の勉強は私はしたことがありません。今回の記事の目的は、次の不等式を証明することです:次の不等式を示せ:この問題は物理学…

ζ(3)が無理数であることの積分を使った証明

1978年にApéryがが無理数であることを証明し、数学界に衝撃を与えました(俗にいうApéryショック)。Apéryが証明を発表した数か月後にはBeukersが積分を使った非常に美しい別証明を発表しています。この記事では、美しさは若干損ないますが、Millerによって発…

ゼータ関数の零点とリーマン予想

Riemannゼータ関数は においてはEuler積表示をもつため、その範囲では零点*1を持ちません: integers.hatenablog.comまた、階乗の記事 integers.hatenablog.com で言及したように、ガンマ関数は零点を一切持ちません。従ってintegers.hatenablog.com で定義…

リーマンゼータ関数の解析接続と関数等式

この記事では integers.hatenablog.com においてで定義されたRiemannゼータ関数を複素平面全体に有理型接続し、の満たす美しい関数等式の証明をRiemannの方法に従って紹介します。そのためにテータ関数の準備から始めましょう。integers.hatenablog.com を「…

log 2

は次のような周期として定義されます:数値はまでは誰でも覚えていると思いますが、その続きがなので覚えやすいですね!に関する次の級数はとても有名です: ―①これはTaylor展開の収束半径上の代入であって条件収束ですが、例えば証明はlog2に収束する交代級…

tan1が無理数であることの証明

tan1は有理数か? tan1 は有理数か。ただし、角度は弧度法で表されている。— ( 。•̀_•́。) (@donnay1224) 2016年3月17日twitter.com無理数に決まっています。連ツイでも指摘されているように、の無理性を証明すれば十分です。実際、なので、の無理性からの無理…

πが超越数であることの証明

前回の記事ではの超越性を証明しましたが、今回はが超越数であることの証明を紹介します。これまた、溢れんばかりに文献はあるのですが。。。Lindemannの定理 (1882) 円周率 は超越数である。従って、円積問題は否定的に解決する。補題 , とする。また、とを…

eが超越数であることの証明

定数でない有理数係数多項式の根とならないような複素数のことを超越数といいます。私が初めてこの概念を知ったのは中学二年生のときで、学校の図書館で読んだ本に載っていました。その中二病的な響きに憧れを抱いたのを覚えています。Hermiteは1873年にが超…

eの無限積表示と素数の無限性

だって素数の無限性を出せるんだからね!!定理1 をを満たすような複素数とするとき、が成り立つ。Möbius関数についてはメビウス関数 - インテジャーズを参照してください。証明. をとおく。これらはで絶対収束し、解析関数を定める。 と計算できるので、両…

eが無理数であることの5通りの証明

の定義については高校の数学の教科書等を参照してください。しかしながら、という表示も大切です。 第一証明 自然数を用いてと書けたと仮定する。このとき、とすれば、仮定よりなので、となってが従う。これはに矛盾。 Q.E.D. 第二証明 第一証明におけるはTa…

π:Never Ending Number~ラマヌジャンのMysteriousな公式~

今日は3月14日。そう、円周率の日です*1。というわけで、今日は整数ではなく、円周率のお話をしましょう。 ラマヌジャン(Ramanujan)のMysteriousな公式 百年に一度の円周率の日から一年 証明の解説 が無理数であることの証明 ラマヌジャン(Ramanujan)のMyste…

B_2=1.902160583104…:ブルン定数

はBrun定数です。この数は1919年にBrunによって証明された次のcelebratedな定理に関係する数です:Brunの定理 双子素数の逆数和は収束する。すなわち、が成り立つ。ここで、を素数全体のなす集合とするとき、とする。 双子素数については integers.hatenablo…

ζ(3)をζ(0), ζ(2), ζ(4), ζ(6), …で表す公式

今回は整数ではなくRiemannゼータ値に関する一つの公式を紹介します。整数ではない数だって大好きです!リーマンゼータ関数 - INTEGERSで紹介したWilliamsの定理Williamsの定理 を以上の整数とする。このとき、が成り立つ。のように、Riemannゼータの偶数値…

フェルマーのクリスマス定理

クリスマス・イヴ特別記事を書きます。38年ぶりにクリスマスの夜に満月となるそうです。楽しみですね。私は今日も、明日も数学をします。まさにXmath!今日、紹介するのは「Fermatのクリスマス定理」です。「Fermatの小定理」でも「Fermatの最終定理」でもな…

オイラーの等式、スティグラーの法則

が成立します。 補足 は虚数単位とします。Eulerの公式と呼ばれるにおいてを代入することにより得られます。Eulerが出版したのは1748年ですが、実際には同値な形であるがCotesによって1714年に発見されています。また、何故かわざわざ移項した形であるが広く…

バーゼル問題の高校数学範囲内で分かる証明

この記事では前半でバーゼル問題について記述し、後半では高校数学のみを使った証明を紹介します。 バーゼル問題解決への歴史*1 調和級数が発散することを以前の記事で示しました: integers.hatenablog.comでは、平方数の逆数和はどうなるでしょうか?実は、…