インテジャーズ

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数、特に整数に関する記事。

マーティン・ガードナーのラッキー数 2187

マーティン・ガードナーが住んでいた家の住所にという数があったそうです。何故この数がマーティン・ガードナーのラッキー数と言われているかというと、ラッキー数になっているからです。 integers.hatenablog.com他にも次のような式が成り立ちます:

ラッキー数定理

この記事ではラッキー数を紹介します。Wikipediaでは幸運数という訳語で紹介されていますが、Eulerの幸運数とは異なるものです。Eulerの幸運数についてはtsujimotter.hatenablog.comを参照してください。 ラッキー数の定義 素数はEratosthenesの篩という篩に…

記憶に残っている、ある図形の問題

私は中学生のときに地元の数学専門塾に通っていた。 冬期講習のときだった気がするが、とある図形の問題のことを今でも覚えている。 悪戦苦闘の末、見事自力で解くことが出来た。 その問題は次のようなものだ*1: 三角形の辺上に点があり、が成り立つとき、…

素数大富豪まとめ

(読み込みに時間がかかるため、スマホではなくPC推奨)どうも、素数大富豪考案者のせきゅーんです。この記事は素数大富豪関連情報まとめ記事です。抜け落ちているものについての情報提供歓迎です*1。最終更新日 2017/3/28 公式ルール 素数大富豪オンライン 素…

ディリクレの算術級数定理のL関数を用いない証明

記念すべき250記事目ということで、整数論における極めて有名な次の定理の証明を解説します:Dirichletの算術級数定理 を互いに素な自然数とする。 このとき、 の形で表される素数は無数に存在する。 初等的証明が知られているケース 算術級数定理の証明を知…

ディリクレ指標

Dirichlet指標に関する基本事項をまとめておきます。差し当たって、Dirichletの算術級数定理の証明の準備的記事のため、必要最小限のことしか記述していません(例えば、原始的指標などを導入していません)。 有限アーベル群の指標 定義1 を有限アーベル群と…

オイラーの五角数定理の証明

Eulerの五角数定理は非常に美しい定理です。収束半径はですが、形式的冪級数の等式と考えるのがよいでしょう。この定理は過去の記事で一度使ったことがあります: integers.hatenablog.comEulerの五角数定理より偉い定理であるJacobiの三重積というものがあ…

n^2+(n+1)^2に関するシェルピンスキーの定理

昨夜、次の問題がTwitterのTLで話題になっていました。この前気になった「連続する二数の二乗和が素数」となり隣接するもの(例 1201と1301)を調べてみたら結構たくさんあった。なんか法則性あるかな?— miyamo (@DMiyamo3) 2016年9月26日 (続き)1,2,3のとき1…

203233, 203249, 203279, 203293

は連続する4つの素数です(番目の素数から番目の素数)。が連続する4つの素数であるとき()、が平方数になるような最小の例が上の4つの素数達です。とすると、となっています。

Grahamの第二論文を読む ー①

過去の記事を読むには上のカテゴリーをクリックしてください。前の記事で導入した記号・用語については説明を省略しています。前回までにGrahamの第一論文を読み終えました。 一連のプロジェクトの目標は integers.hatenablog.comで紹介したGrahamの定理を証…

Grahamの第一論文を読む ー③

過去の記事を読むには上のカテゴリーをクリックしてください。定理1 を正の整数からなる数列であって、 は半完全 は非有界 は有界 を満たすようなもの、 (はを満たす正整数)を は-近似可能 はのある項を割り切る を満たすような正の有理数とする。このとき…

先越されちった〜☆

が有理数と表されるというEulerの公式が僕は大好きで、4年前と9か月前に二回オリジナル証明を与えたことがあるんです。4年前は全く同じ証明を1994年にZagierが出版していることが分かってショックを受けたエピソードを integers.hatenablog.com に書きま…

岩波科学ライブラリー253『巨大数』〜アッカーマン関数に関する合同式について〜

3 7 61 13

9/6発売の書籍鈴木真治著『巨大数』岩波科学ライブラリー253を購入しました(岩波書店のページ)。 一切のネタバレを嫌う方はこれ以降は読まれた後にご覧になってください。 この本は巨大数史をまとめた初めての本であり、 かなり古い時代に考えられた巨大数 …

Grahamの第一論文を読む -②

過去の記事を読むには上のカテゴリーをクリックしてください。 定義 定義1 を正の実数からなる数列とする。このとき、が半完全であるとは、ある非負整数が存在して、が成り立つときにいう。定義2 正の実数からなる数列が半完全であるとする。このとき、定…

素数とはA~Zで見つけられる数である(証明編)

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はアルファベットの文字数である。 相互リンクサイト『素数に恋する女』の最新記事 p.1yen.jp に登場する有名な素数公式定理1 (Jones-Sato-Wada-Wiens, 1976) (変数次)多項式の変数に非負整数を代入して得られる値全体のなす集合と正の整数全体のなす集合の…

ζ(5)の値を少しだけ

1.036927755143369926331365486457034168057080919501912 8119741926779038035897862814845600431065571333363796203414665566090428009617791 5597084183511072180087644866286337180353598363962365128888981335276775239827503 2022436845766444665958115…

ディガンマ関数とリーマンゼータ

ディ(ダイ)ガンマ関数はで定義されます。ガンマ関数についてはintegers.hatenablog.com を参照してください。 Weierstrassの無限積表示の対数をとると(ガンマ関数の極は避ける) ー①が得られ、微分することにより ー②が得られます*1。更にならが成り立つので…

アペリー数の超合同式

8/24に投稿されたRosenのプレプリントでApéry数に関する次の美しい超合同式*1が示されています:定理 (Rosen) 以上の素数に対して*2 が成立する。ここで、はApéry数を表す。Apéry数については integers.hatenablog.com を参照してください。1980年出版の論文…

ジョルダンのトーシェント関数

Jordanのトーシェント関数は次のように定義されます:定義1 を自然数とするとき、でを定義し、Jordanのトーシェント関数と呼ぶ。と書けば素数です。のときEulerのトーシェント関数に一致します()。 integers.hatenablog.com名前についているJordanはJordan…

34以上の任意の整数は相異なる三角数の和として表すことができる

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この記事では標題の主張を証明します。この事実からは「相異なる三角数の和として表すことのできない最大の整数」という特徴を持っていることがわかります。 証明は integers.hatenablog.com で紹介したSierpinskiの補題に基づきます:補題 (Sierpinski 1955…

リーマンの再配列定理

の証明 級数を考える。これはに収束する: mathtrain.jp となるので、両辺をで割ることによってが得られる。 ちなみに、他にもたくさんのの証明が知られています:1=2の証明久しぶりに見てみたけど、やはり俺が選ぶ一位はこれ。 pic.twitter.com/Ocm20vrgG6—…

フォーチュン予想

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エイプリルフールに出した問題 integers.hatenablog.com の問1:問1 素数を順番に掛け合わせて足した数をEuclid数という*1:これらは偶然全て素数であるがは素数でない。それでは、以上の考察を受けて 「素数を個順番に掛け合わせて足し合わせると素数とな…

1093と3511について

とは知られている唯二*1のWieferich素数です。このことについては既に記事を書いています: integers.hatenablog.comしかし、その歴史について勘違いしていた(知らなかった)ことがあったので再び記事にしたいと思います。 Wieferich素数の定義 定義を復習し…

100以下の自然数に魅せられて

療養中であったRamanujanの見舞いに行く途中、Hardyが乗ったタクシーのナンバーがであった。 Hardyが「その数はどうでもいい退屈な数字であった。凶兆でなければよいが」というと、Ramanujanは即座に「そんなことはありません。大変面白い数です。それは二つ…

リーマンゼータ関数の級数表示による解析接続

リーマンゼータの解析接続には様々な証明が知られています。このブログでも、Riemann自身による2つの証明のうち、テータ関数を使う方を紹介しました: integers.hatenablog.comRiemannのもう一つの証明はコンタワー積分を使うもので、どちらも関数等式も同…

ロジェ・アペリーと奇跡の証明〜数学界を震撼させた伝説の老兵〜

この記事ではApéryの定理Apéryの定理 は無理数である。ここで、である(Apéry定数と呼ばれることもある)。のApéryによる証明に纏わる歴史および証明の解説を行います。 アペリー・ショック Apéryの生涯 Apéryの論文に書かれていること 無理数であることを示す…

奇跡の漸化式〜creative telescoping〜

この記事では、Apéryの定理の証明においてクリティカルな部分となる次の定理を証明します:定理 (Cohen-Zagier) 漸化式で定まる二つの数列を考える:このとき、の一般項はで与えられる。パスカルの三角形に現れない二項係数についてはと規定します。証明のテ…

ほとんど整数「黄金比の冪乗」の整数部分

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ほとんど整数について、もっちょさんが記事を書かれています: motcho.hateblo.jpほとんど整数は楽しい話題ですが、私なんかは昔からが好きです。もっちょさんが扱ったほとんど整数はです(は黄金比)。 ー(も)が整数であり、からなので、はが大きくなればなる…

数列の漸近挙動に関するポアンカレの定理

数学ガールの秘密ノート〜数列の広場〜 書籍『数学ガールの秘密ノート/数列の広場』を読みました。オリジナル問題を作ってみたので挑戦してみてください*1:お昼に「数学ガールの秘密ノート〜数列の広場〜」を買って読んだ!!楽しかったので数列の問題を作…

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Googleアナリティクスを全く活用していないことに気づいたので、さっき少しチェックしてみたら自分の記事を引用しているYahoo知恵袋の質問がありました。detail.chiebukuro.yahoo.co.jpこの質問の式は見たことがなかったのですが、とりあえず面白いので紹介…

アペリー数

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非負整数に対してをと定義して、Apéry数と言います。 となっています。何はともあれ、素数を探すと(Apéry素数) が見つかります。たった今からは私のお気に入りの素数になりそうです。次に、Apéry数の数値を眺めていると「やたらの倍数が多いなあ」という印象…

一年生の夢とLucasの合同式

一年生の夢(Freshman's dream)とはのことを言います。中学生が展開を習ったときにが正しいところをと間違えてしまうことはよく見かける光景だと思います。ちなみに二年生の夢(sophomore’s dream)もあるのですが、こちらは正しい式です:mathtrain.jp 一年生…

代数学の基本定理の位相空間論的証明

代数学の基本定理 (Gauss) 定数でない複素係数多項式は少なくとも一つの複素数根をもつ。この記事ではSenによる証明を紹介します。補題 が位相空間の間のproperな連続写像であり、がHausdorff局所コンパクト空間であるならば、は閉写像である。ここで、がpro…

ζ(3)の二項係数を用いた級数表示

この記事ではを証明します(Markov 1890)。使うテクニックは望遠鏡和 integers.hatenablog.com のみです。非負整数に対して、をと定義します。このとき、なので、以上の整数に対してが得られます(望遠鏡和)。型の因数分解によりと変形できるので、 ー①が成り…

クロネッカーの稠密定理とワイルの一様分布定理

この記事では有名なKroneckerの稠密定理とWeylの一様分布定理を解説します。高木貞治『解析概論』において (証明はむつかしいが, が無理数ならば, 単位円周上の定点を起点として同じ向きに長さがなる弧を取れば, 点は円周上に稠密に分布される). という記述…

ストーン・ワイエルシュトラスの定理

Weierstrassの多項式近似定理 integers.hatenablog.com は1937年にStoneによって拡張されました(通称Stone-Weierstrassの定理)。それを述べるために言葉の導入から始めましょう。をコンパクト位相空間とします。このとき、連続関数空間を考えましょう。はコ…

ディリクレの近似定理

有理数と無理数を分かつもの。それは「近似の精度」である。Dirichletの近似定理 を実数とする。このとき、任意の自然数に対して整数が存在して、およびが成り立つ。証明. をと分ける。を考える。このとき、鳩の巣原理からが存在して、とは同じ小区間に属す…

ワイエルシュトラスの多項式近似定理

この記事では、Weierstrassの多項式近似定理の証明を解説します:定理 (Weierstrass, 1885) を区間上で定義された実数値連続関数とする ()。このとき、任意のに対して多項式が存在して、が成り立つ。証明は何通りもありますが、Bernsteinによるものを解説し…

211^2=44444+77:二つのレプディジット数の和として表される平方数

本日arXivに投稿されたプレプリントB. Goddard, J. Rouse [1607.06681] Sum of two repdigits a squareによれば、二つの二桁以上のレプディジット(進法表記で同じ数を並べてできる数)の和として表される平方数はに限ることを証明したと主張しています。証明…

Carlemanの不等式

この記事ではCarlemanの不等式の証明を解説します:定理 (Carleman, 1922) を正の実数列であって、が収束するようなものとする。このとき、不等式が成り立つ。証明は色々知られていますが、かなり初等的なものを紹介します。 準備 補題 自然数に対して、等式…

(Z/nZ)*の群構造

この記事ではの群構造についてまとめています。1.1 と素因数分解されているとき、中国剰余定理によってが成り立つので、を得る。すなわち、問題はのときに帰着される(は自然数)。1.2 のとき、が成り立つ。証明. 奇数が存在して、と書けることを示せばよい。…

素数大富豪で覚えるべき素数

素数大富豪のルールについては integers.hatenablog.com を参照してください。ここでは、素数大富豪で強くなるために覚えるべき素数を列挙していきます(随時更新予定)。素数大富豪は「出会い系カードゲーム」としてたくさんの素数に出会うことが最大の魅力…

22/7:円周率近似値の日

7/22はが円周率の近似値であることから円周率近似値の日などと呼ばれていますが、違和感はありますね(22月7日の方がふさわしい)。昔、この日に日食があったときに試験を5分で終わらせて日食を見たのを覚えています。tsujimotterさんが二年前に記事を書かれ…

多項式に関する簡単な問題

以前出題した問題の答を書いておきます: integers.hatenablog.com定理 を有理数体を含む体とする。が条件任意のに対し、が成り立つ。を満たすとき、が成り立つ。証明(1) とする。とを定義すると、と書けるとき、である。一変数の場合は定理が成り立つことは…

約数個数関数の上からの評価

自然数の約数の個数をで表します。は次の公式で求めることができます:公式 とが素因数分解されているとき、が成り立つ。cf.) mathtrain.jp以前の記事でを用いた例として integers.hatenablog.com があります。の上からの評価として、自明な評価がありますが…

11:レピュニット

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のようにを繰り返し並べて出来る整数のことをレピュニット(Repunit)といいます(Repeated unitの略)*1。特に、は素数です。このような素数をレピュニット素数と呼びましょう。以外にレピュニット素数はあるでしょうか? 下から順に素因数分解してみましょう。…

Grahamの第一論文を読む -①

Grahamのエジプト分数に関する有名な結果の証明を完全に理解しようというプロジェクトを勝手に実施中です。このプロジェクトは integers.hatenablog.comからスタートしました。Grahamの定理の証明は非常に初等的な手法で実行されるのですが、Brownの判定法in…

十分大きい任意の整数は相異なるn乗数の和で表すことができる。

この記事では次の定理の証明を解説します*1:定理 (Sprague 1947) を自然数とする。このとき、ある整数が存在して、より大きい整数は全て相異なる乗数の和として表すことができる。ただし、この記事全体において乗数と言えば「自然数の乗数」を意味するもの…

平面2進数(=物智(butchi)数)

butchi氏が卒業論文で研究したという平面2進数(=物智(butchi)数)というものを何度かbutchi氏から聞いたことがありました。butchi氏自身による解説等がHPにあります:平面的2進数(Butchi数)だふやふさんという方がこのbuichi数に関する記事を書いているのを…

128より大きい任意の整数は相異なる平方数の和として表すことができる。

と言えばですが、「相異なる平方数の和として表すことができない最大の整数」という特徴を持っています。すなわち、相異なる平方数の和として表すことができない自然数は有限個しか存在せず、それは次の個の整数です:Lagrangeの四平方の定理は「全ての自然…