インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

セメレディの定理の組合せ論的証明ー2

弱正則化補題 (Frieze, Kannan) を有限集合とし、およびをとる。このとき、, 毎に, 分割が存在して、任意のに対してが成り立つ。これは次の記事で証明する。ここでは、後で使う系を導出する。系 を有限集合とし、および毎にをとる。このとき、, 毎に, 分割が…

セメレディの定理の組合せ論的証明ー1

Szemerédiの定理の証明は既に当ブログで解説済みです:integers.hatenablog.comしかしながら、Szemerédiの定理の証明は異なる分野の数学を用いて複数得られており、その中でも組合せ論的議論により証明したSzemerédiによるオリジナル証明に興味がありました…

k-AP自由数列

-AP自由数列とSzemerédiの定理 を正整数とします。長さの等差数列を含まないような以下の正整数からなる狭義単調増大数列のことをに関する-AP自由数列と呼ぶことにし、に関する-AP自由数列として取り得る最大項数をと定義します。定理 任意の正整数に対して…

素数大富豪大会告知(結果報告追記)

素数大富豪の大会を一度企画させていただこうと思います。以下、概要を書きます。 大会名 せきゅーん杯 企画・運営 せきゅーん・はなぶさん 開催日時 2018年1月14日(日曜日) 12:30受付開始, 13:00〜19:00 開催場所・参加費 場所: 東京。神田駅から近い会議室…

アドベントカレンダーと猫の写真

今年もアドベントカレンダーの時期がやってまいりました。インテジャーズのアドベントカレンダーを作りましたので、お楽しみ頂ければと思います。 adventar.org 一発目の記事として、私の携帯で撮影した野良猫さん達を紹介します。

√517の連分数展開

の正則連分数展開がしたくなってきました。 ので、しましょう。 あとはが循環します。ところで、といえばで素因数分解が連続してこの形となる最小の自然数ですね。最小のエマープに対するペアの和でもあります。 さて、正則連分数展開が得られたということは…

2が現れる素数再び

は桁の素数ですが、なので長方形型に表示すると となり、に色をつけると とが出現します。 integers.hatenablog.com素数判定 www.alpertron.com.ar↓の本の背表紙に書いてあるとのことです。 www.amazon.com

2が現れる素数

は桁の素数ですが、なので長方形型に表示すると となり、に色をつけると とが出現します。 追記) この記事だけを読まれている方が多いと思われるので補足させていただきます。当ブログは様々な整数の面白い性質を取り上げるブログであり、基本的に発見者はブ…

ヒルベルトの定理90とピタゴラス数

Pythagoras数 はよく知られていますが、やのことをPythagoras数またはPythagorasの三つ組と呼びます。定理 整数がPythagoras数である、すなわち を満たすための必要十分条件は、或る整数と或る有理数に対してと書けることである。mathtrain.jp Hilbertの定理…

ピライ素数

Pillaiは「の素因数をで割った余りはであると言えるだろうか?」という疑問を持ちました。についてはの任意の素因数がを満たしていることがわかります。ところが、に至って、という例が現れます。つまり、Pillaiの疑問は否定的であることがわかりました。そ…

19441

が素数、が素数、が素数、が素数となる最小の素数はです。一般にに対してが「素数」となるような最小の素数をとするととなっています。は回文素数ですね。であればがで割り切れは奇数なので、が成り立ちます。

ホーム素数

より大きい整数を素因数分解して、小さい素数順に繰り返し込みで十進法でくっつけるという操作を繰り返す遊びを考えます。例えば、の場合は という感じで、素数に到達すれば終了します(は素数)。任意のに対してこの操作が有限回で終了するかどうかは証明され…

来いよ二郎君積分

定理 (Broadhurst*1, 2001) 次の積分の等号が成り立ち(つまり左辺は整数), この整数は素数である。 参考ページ: https://primes.utm.edu/lists/single_primes/CP_Problem8_21.txt*2 *1:David Broadhurstは物理学者。このような型の積分は場の量子論に現れる…

Dicksonの予想ととある疑問

素数に関する次のような予想が知られています。自然数はこの記事では正の整数とします。Dicksonの予想 (1904) 自然数に対し、は自然数、は整数とする。もし、「各素数毎に自然数が存在して積はで割り切れない」が成り立つならば、が全て素数となるような自然…

IMO1986 Problem 3

国際数学オリンピックで次のような問題が出題されました(出題文は変更)。正五角形の各頂点に整数を一つずつ割りあてる。五つの整数の和は正であるとする。連続する三頂点に割り当てられた整数について、が負である場合はをそれぞれに書き換える操作を行う。…

もし1分以内に8を見つけられたら、あなたは天才!

Aさん 「を見つけた」 Bさん 「を見つけた」 Cさん 「これは素数だ」 Dさん 「これは各桁の総和が丁度万となるような最小の素数だ」

レスターの定理

じすがなぼ まずは歌いましょう。www.youtube.com参考記事: 三角形の五心の覚えておくべき性質を整理 | 高校数学の美しい物語 重心 三角形に対して、辺の中点をとする。辺, 辺についても同様に考えてを定義する。定理: 直線は一点で交わる。この一点を重心と…

ゴールドバッハ・オイラーの定理

Riemannゼータの値の小数部分を足してみます。integers.hatenablog.com. 全部足すとになります。 Goldbach-Euler 証明. Riemannゼータの定義よりこれは望遠鏡和の例題2よりに等しい。 Q.E.D.

IMO2006 Problem 6

2006年の国際数学オリンピックで次の定理を証明させる問題が出題されています。定理 凸多角形の各辺にその辺を一辺とするに含まれる三角形のうち面積が最大となるものを割り当てる。このとき、割り当てられた三角形の面積の全ての辺に対する総和はの面積の二…

ブニャコフスキー予想と41と1091

1857年にBunyakovskyによって提出された有名な予想があります。Bunyakovsky予想 次数が以上の整数係数多項式 に対して、集合が素数を無数に含むための必要十分条件は次の三条件を満たすことである: (I) の先頭項は正である. (II) はにおいて既約. (III) . 円…

四つ子非正則素数

tsujimotterさんが非正則素数チェッカーを公開されました。tsujimotter.info早速遊んでいたら四つ子非正則素数を発見したので報告致します。

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は「平方数+立方数」と四通りの方法で表すことのできる最小の素数。ただし、平方数・立方数はそれぞれ正整数の二乗・三乗を考える。

巨大合体ナンプレと社交数

2017年10月7, 8日に開催されたイベントMATH POWEでは来場者参加型耐久企画「巨大合体ナンプレに挑戦」がありました。こちらは、通常のナンプレを個合体させた「巨大合体ナンプレ」で、総ヒント数、総マス数でした。この巨大ナンプレのPDFを公式ホームページ…

18と長方形

は辺の長さが正整数で周長と面積がともにである正方形でない長方形が存在する唯一の整数です。これは三浦さんに教えてもらって知りました。証明は高校数学レベルです。

最近の話題

最近の話題 講演 素数の織り成す構造〜ガウスからグリーン・タオへ〜 MATH POWER 2017 - INTEGERSでは時間の都合上、Green-Taoの定理の先にあるものとして未解決問題であるErdős-Turán予想を紹介して終わりました。ここでは既に証明されているGreen-Taoの定…

素数の織り成す構造〜ガウスからグリーン・タオへ〜 MATH POWER 2017

講演スライドを公開します。スライド番号や間違い等は再構成・修正してあります。 スライドはKeynoteで作成し、数式はLaTeXiTを利用して作成しました。 1枚目 2枚目 3枚目 4枚目 5枚目 6枚目*1 7枚目 8枚目*2 9枚目 10枚目 11枚目*3 12枚目*4 13枚目*5 14枚…

グリーン・タオ論文を読み終える

9/6から始めた短期集中連載『等間隔に並ぶ素数を追い求めて』もこの記事で最後となります。integers.hatenablog.comまず、Baudetの予想 = van der Waerdenの定理を証明し、integers.hatenablog.comTaoによる、vdWの定理を用いたSzemerédiの定理の緻密な証明…

グリーン・タオ論文の§10を読む(その二)

この記事でGoldston-Yıldırım型定理Bを証明します。(再掲) Goldston-Yıldırım型定理B (Proposition, 9.6) を正整数とし、をを満たすような相異なる整数とし、とおく。を長さが以上であるような内の区間との共通部分として、と互いに素な整数をとる(以上、以…

グリーン・タオ論文の§10を読む(その一)

§10 Correlation estimates for を読みます。前節において、Goldston-Yıldırım型定理A, Bを証明することに全てが帰着されました。この記事ではGoldston-Yıldırım型定理Aを証明します。ただし、Riemannゼータ関数が関わるコンタワー積分の漸近挙動に関する補…

グリーン・タオ論文の§9を読む(その三)

Goldston-Yıldırım型定理Bを仮定して、が-相関条件を満たすことを証明します。補題 (Lemma 9.9) 正整数パラメータに対して関数 が存在して、次の三条件を満たす: (i)任意の零でない整数に対して である。 (ii)相異なる個の整数を任意にとったときに、が成り…