インテジャーズ

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数、特に整数に関する記事。

回文数、Lychrel数

196は最小のLychrel数と予想されています。Lychrel数は回文数と関係する概念なので、まず回文数について解説します。

回文数

定義 回文数とは十進法でひっくり返して読んでも同じ数になるような自然数のことをいう。例)12345654321

回文とは「軽い機敏な子猫何匹いるか」のように上から読んでも下から読んでも同じになる文のことで、それの数バージョンが回文数というわけです。以前解説したレピュニットは回文数です。
integers.hatenablog.com

回文数であって、なおかつ素数であるような数のことを回文素数と言います。
回文素数をいくつかみてみましょう:

2,
3,
5,
7,
11,
101,
131,
151,
181,
191,
313,
353,
373,
383,
727,
757,
787,
797,
919,
929,
10301,
10501,
10601,
11311,
11411,
12421,
12721,
12821,
13331,
13831,
13931,
14341,
14741,
15451,
15551,
16061,
16361,
16561,
16661,
17471,
17971,
18181,…

Lychrelプロセス

回文数でない数から回文数を作る方法としてLychrelプロセスと呼ばれるものがあります。

Lychrelプロセス 与えられた数にその数を逆から読んだ数を足し合わせる操作を回文数が得られるまで続ける。

例:
125125+521=646

59
59+95=154
154+541=695
695+596=1291
1291+1921=3212
3212+2123=5335

89
89+98=187
187+781=968
968+869=1837
1837+7381=9218
9218+8129=17347
17347+74371=91718
91718+81719=173437
173437+734371=907808
907808+808709=1716517
1716517+7156171=8872688
8872688+8862788=17735476
17735476+67453771=85189247
85189247+74298158=159487405
159487405+504784951=664272356
664272356+653272466=1317544822
1317544822+2284457131=3602001953
3602001953+3591002063=7193004016
7193004016+6104003917=13297007933
13297007933+33970079231=47267087164
47267087164+46178075274=93445163438
93445163438+83436154439=176881317877
176881317877+778713188671=955594506548
955594506548+845605495559=1801200002107
1801200002107+7012000021081=8813200023188


演習問題 1186060307891929990に対してLychrelプロセスを実行せよ。

261回やれば

\begin{align}&445626658789764376224378489766538703888847836625984258559634369558\\ 
&52489526638748888307835667984873422673467987856626544\end{align}

になるはずです。

Lychrel数

Lychrelプロセスがいつでも回文数にたどり着くことができる方法であるとは思われていません。次は未解決問題です。

196予想 196はLychrelプロセスではいつまでも回文数にたどり着かないだろう。

とりあえず7億回やっても回文数にならないそうです。Lychrelプロセスで回文数を得ることができない数のことをLychrel数と言います。Lychrel数はまだ見つかっていませんが、196が最小のLychrel数であると予想されています。

一般のb進法表示でも同じ問題を考察することができます。最小のb進Lychrel数と予想されているものをいくつか紹介します。

2 3 4 5 6 7 8 9
22 100 255 708 1079 2656 1021 593