関-Bernoulli数は第二種Stirling数を用いて表すことができます。
関-Bernoulli数については関-ベルヌーイ数 - INTEGERS
を、第二種Stirling数についてはBell数の母関数表示と第二種Stirling数 - INTEGERS
を参照してください。関-Bernoulli数は一つ目の記事で紹介したように
を満たすように定義されます。一方、二つ目の記事では第二種Stirling数が
を満たすことを示しました。(2)においての係数を比較することによって
が成り立つことが分かります。
と変形し、対数関数のTaylor展開*1
より
と計算できます。よって、(1)と係数比較をすることにより、
なる関-Bernoulli数の第二種Stirling数を用いた表示が得られました。なお、
を証明したので、
なる二項係数を用いた二重和表示も得られます。
また、
なる表示も持ちます。これは、第二種Stirling数の漸化式より
と変形でき、
なので(はKroneckerのデルタ)、関-Bernoulli数の定義と(4)から(5)が成立することがわかります。
*1:記事全体で形式的冪級数として書いていますが、収束冪級数で考えてもよいです。対数関数のTaylor展開はで収束し、関-Bernoulli数の定義級数はで収束します。