弱正則化補題 (Frieze, Kannan)
を有限集合とし、
および
をとる。このとき、
,
毎に
, 分割
が存在して、任意の
に対して
が成り立つ。
これは次の記事で証明する。ここでは、後で使う系を導出する。
系
を有限集合とし、
および
毎に
をとる。このとき、
,
毎に
, 分割
が存在して、任意の
に対して
が高々
個の
を除いて成立する。
証明. とし、
として弱正則化補題を適用する。すると、
,
毎に
, 分割
が存在して、任意のに対して
が成り立つ。のとき
と定義する。
の定義から
が成り立ち、に対して
が成り立つので、
と書き直すことができる。これを、として
のそれぞれに適用して足し合わせると
を得る。
と不等式評価できるので
が得られ、これが主張していたことであった。 Q.E.D.
最後の不等式評価はMarkovの不等式およびその証明そのものである。今後は同じ変形は省略する。