素数公式記事第二弾。
定理 (Ruiz-Sondow, (2002) )
を
番目の素数とするとき、
が成り立つ。
補題1
を
の正の約数の個数とする。このとき、
が成り立つ。
証明. を
で割った商を
、余りを
としよう。このとき、
が成り立つ。
ならば、
を
で割った商は
、余りは
であるから、
であり、ならば、
を
で割った商は
、余りは
であるから、
となる。よって、の公式が得られる。 Q.E.D.
であるから、のとき
が成り立ちます(に注意)。ここで、
は素数判定関数です*1。
次の定理は深い結果なので、この記事では証明抜きで用いることに足ます。
定理 (Rosser-Schoenfeld) 任意の自然数
に対して
が成立し、
なる
に対して
が成立する。
これを使う形に書き換えます:
補題2 任意の自然数
に対して、
および
が成り立つ。
証明. Rosser-Schoenfeldの定理より、一つ目はただちに従う。二つ目の式は以下の
については直接確認し、
ならばRosser-Schoenfeldより
を得る。 Q.E.D.
補題2より
が分かります。よって、
が成立し、補題1、①、および
よりRuiz-Sondowの公式が証明されました。