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数、特に整数に関する記事。

199:リュカ数

199

199はエマープであるような最小のLucas数です。エマープについては過去の記事を参照してください:
integers.hatenablog.com

Lucas数

定義 L_0=2, L_1=1, L_{n+2}=L_{n+1}+L_n \ (n \in \mathbb{Z})なる漸化式で定まる整数L_nn番目のLucas数という。

では、いくつかのLucas数を鑑賞しましょう:

L_0 L_1 L_2 L_3 L_4 L_5 L_6
2 1 3 4 7 11 18
L_7 L_8 L_9 L_{10} L_{11} L_{12} L_{13}
29 47 76 123 199 322 521
L_{14} L_{15} L_{16} L_{17} L_{18} L_{19} L_{20}
843 1364 2207 3571 5778 9349 15127
L_{21} L_{22} L_{23} L_{24} L_{25} L_{26} L_{27}
24476 39603 64079 103682 167761 271443 439204
L_{28} L_{29} L_{30} L_{31} L_{32} L_{33} L_{34}
710647 1149851 1860498 3010349 4870847 7881196 12752043
L_{35} L_{36} L_{37} L_{38} L_{39} L_{40}
20633239 33385282 54018521 87403803 141422324 228826127
L_{-1} L_{-2} L_{-3} L_{-4} L_{-5} L_{-6} L_{-7} L_{-8} L_{-9} L_{-10} L_{-11}
-1 3 -4 7 -11 18 -29 47 -76 123 -199

Lucas数の一般項

\displaystyle \phi := \frac{1+\sqrt{5}}{2}≒1.6180339887とします(黄金比)。

Lucas数の一般項は\displaystyle L_n = \phi^n+(-\phi )^{-n}で与えられる。

これは、数学的帰納法で証明することもできますし、高校数学で習う方法で、漸化式を特性方程式を用いて解くことによって導出することもできます。一見、整数に見えない形をしています。

諸性質

L_{2n}=L_n^2+(-1)^{n-1}\cdot 2, \quad L_{-n} = (-1)^{n}L_n.

これらは漸化式を用いた数学的帰納法、または一般項から証明できます。

L_nが偶数\Longleftrightarrown3の倍数。

L_{3n}は偶数、L_{3n+1}, L_{3n+2}は奇数」をnに関する一つの命題とみなすことにより、漸化式を用いて数学的帰納法で証明できます。

L_n3の倍数\Longleftrightarrown \equiv 2 \pmod{4}.

L_{8n} \equiv 2, L_{8n+1} \equiv 1, L_{8n+2} \equiv 0, L_{8n+3} \equiv 1, L_{8n+4} \equiv 1, L_{8n+5} \equiv 2, L_{8n+6} \equiv 0, L_{8n+7} \equiv 2 \pmod{3}」をnに関する一つの命題とみなすことにより、漸化式を用いて数学的帰納法で証明できます。

命題 kは3の倍数でない偶数とする。このとき、
L_{n+12} \equiv L_n \pmod{8}, \ L_k \equiv 3 \pmod{4}.

証明. L_{12}\equiv 2 \pmod{8}, \ L_{13}\equiv 1 \pmod{8}より周期性がわかる。負の方向についても同様である。2つ目の合同式についてはL_2\equiv L_4 \equiv L_8 \equiv L_{10} \equiv 3 \pmod{4}は直接確認。1つ目の合同式からL_{n+12} \equiv L_n \pmod{4}であるから、全てのnについて2つ目の合同式が成立することがわかる。 Q.E.D.

Lucas数なしにFibonacci数を語ることはできない