インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

調和級数と優収束定理

f_n\colon\mathbb{R}\to\mathbb{R}f_n:=\frac{1}{n}\mathbf{1}_{[0,n)}で定義する. ここで, \mathbf{1}_Aは集合Aの指示関数を表す. (f_n)_{n\in\mathbb{Z}_{>0}}は定数関数0に各点収束する.

調和級数\displaystyle \sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n}が有限値 H に収束したと仮定する.

関数 g\colon\mathbb{R}\to\mathbb{R}\displaystyle g(x):=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n}\mathbf{1}_{[n-1,n)}(x)で定義すると, 任意の正整数nと実数xに対して|f_n(x)|\leq g(x)が成り立っており, 更に g(x)は可積分関数である: \displaystyle \int_{\mathbb{R}}g(x)\mathrm{d}x=H.

よって, Lebesgueの優収束定理によって

\displaystyle \int_{\mathbb{R}}\lim_{n\to\infty}f_n(x)\mathrm{d}x=\int_{\mathbb{R}}0 \ \mathrm{d}x=0

\displaystyle \lim_{n\to\infty}\int_{\mathbb{R}}f_n(x)\mathrm{d}x=\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}\times n=1

は等しい.

クラトフスキの閉包・補集合定理

定理 (Kuratowski, 1922) (X,\mathcal{O})を位相空間とする。このとき、Xの部分集合Aに対して閉包および補集合を取る操作を繰り返しても高々14個の集合しか得られない。また、実際に相異なる14個の集合が得られる例がある。

この定理の証明を解説します。

Kuratowskiモノイド

位相空間(X,\mathcal{O})に対する閉包、補集合を取る写像 2^X\to 2^Xをそれぞれ b, cと表す*1。また、\mathrm{id}\colon 2^X\to 2^Xは恒等写像とする。合成を積、\mathrm{id}を単位元とし、b,cが生成するモノイドをK(X,\mathcal{O})と表すことにする。

b^2=b, c^2=\mathrm{id}である。

f,g \in K(X,\mathcal{O})に対して大小関係 f\leq gを、任意のA\subset Xに対して f(A)\subset g(A)が成り立つことと定める。f\leq gかつ f\geq gであれば f=gである。

bは包含順序を保つので (A\subset B\subset X \Longrightarrow b(A)\subset b(B))、g_1\leq g_2であれば bg_1\leq bg_2が成り立つ。

cは包含順序を逆転させるので (A\subset B\subset X \Longrightarrow c(A)\supset c(B))、g_1\leq g_2であれば cg_1\geq cg_2が成り立つ。

内部を取る写像をiとすると、i=cbcである。任意の f\in K(X,\mathcal{O})に対して if\leq fである。

補題 bcbcbcb=bcbである。

証明. cbcbcb=ibcbなので、

cbcbcb \leq bcb.

よって、bの性質より

bcbcbcb\leq bbcb=bcb \tag{1}

が成り立つ。cbcb=ib\leq bなので、bの性質より

bcbcb\leq bb=b.

cの性質より、

cbcbcb\geq cb.

よって、bの性質より

bcbcbcb\geq bcb \tag{2}

が成り立つ。(1)(2)よりbcbcbcb=bcbが示された。 Q.E.D.

高々14個であることの証明。

命題 K(X,\mathcal{O})=\{\mathrm{id},b,c,bc,cb,bcb, cbc,bcbc,cbcb,bcbcb,cbcbc,bcbcbc,cbcbcb,cbcbcbc\} である。

証明. b^2=b, c^2=\mathrm{id}という性質からK(X,\mathcal{O})\mathrm{id}以外の任意の元はbcを交互に繰り返す文字列に還元される。bcbcbcbおよび8文字以上を使うこのような文字列は補題によって必ず長さを短く還元できるので証明が完了する。 Q.E.D.

14個得られる実例

X=\mathbb{R}として通常の位相を考える。

A:=(0,1)\cup (1,2)\cup \{3\} \cup ([4,5]\cap\mathbb{Q})

とせよ。

\begin{align}
A&=(0,1)\cup (1,2)\cup \{3\} \cup ([4,5]\cap\mathbb{Q})\\
b(A)&=[0,2]\cup\{3\}\cup[4,5]\\
c(A)&=(-\infty,0]\cup\{1\}\cup[2,3)\cup(3,4)\cup([4,5]\setminus\mathbb{Q})\cup (5,\infty)\\
bc(A)&=(-\infty,0]\cup\{1\}\cup[2,\infty)\\
cb(A)&=(-\infty,0)\cup(2,3)\cup(3,4)\cup(5,\infty)\\
bcb(A)&=(-\infty,0]\cup[2,4]\cup[5,\infty)\\
cbc(A)&=(0,1)\cup(1,2)\\
bcbc(A)&=[0,2]\\
cbcb(A)&=(0,2)\cup(4,5)\\
bcbcb(A)&=[0,2]\cup[4,5]\\
cbcbc(A)&=(-\infty,0)\cup(2,\infty)\\
bcbcbc(A)&=(-\infty,0]\cup[2,\infty)\\
cbcbcb(A)&=(-\infty,0)\cup(2,4)\cup(5,\infty)\\
cbcbcbc(A)&=(0,2)
\end{align}

の14個は全て相異なっている。

*1:閉包(closure)、補集合(complement)ともに頭文字はcであるが、閉包の方はよく\overline{A}で表すので、barのbを採用した。

わにたろうとわに子のぼうけん

これは私が1997年12月18日に執筆した物語を記録するものである。

登場人物

わにたろう
わに子
わにみ(おかあさん)
わにさぶろう(おとうさん)
ちゅん(すずめ)
スーパーきょうわくわるわるくじら王

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わにたろうとわに子のぼうけん


「わにたろうくんおきて」


わに子はぼうけんのすきな女のわにです。


「またぼうけんか。」


わにたろうはねむそうに言いました。


「わるい。」


わに子がおこって言いました。


「そうだ海できょうそうしない。」


わに子がたずねました。


「うん。いくよ。」


わにたろうが答えました。


「じゃあ行こう。」


わに子がうれしそうに言いました。


二人は北のしままできょうそうしましたが、わにたろうがとちゅうで、


「もうおよげないよう。」


となきました。


わに子は


「もう、しょうがないな。」


といってせなかにのせました。


なんとかしままでつきました。


二人はつかれたのでねむってしまいました。


「わに子なんか音しない。」


わにたろうが言いました。


「え、あ火山だよ。」


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二人はおきました。


二人はいそいで南のしまにいこうとしました。


二人は海に入っておよぎました。


南のしまにつきました。


「あれ、火山は、ゆめだったの。」


二人はいっしょに言いました。


「でもおよげたじゃん。」


わに子が言いました。


「まあね。」


わにたろうがじまんそうに言いました。


「あ、はちのすふんじゃった。」


とわにたろうが言いました。


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二人はおおいそぎでにげ回りました。


はちはにげました。でも、


「いたいよー。」


わにたろうがさされてしまいました。


がすぐなおりました。


そこへすずめのちゅんがきました。


「いっしょにあそばない。」


わに子が言いました。


「いいよ。」


ちゅんが言いました。


「遠足にいくんじゃなかったの。」


「ちゅうしになったの。」


「じゃんけんしない。」


「でももうおそいから帰るよ。」


ちゅんが言いました。


「バイバイ。」


わに子とわにたろうが言いました。


二人はふねにのって家に帰りました。


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「今日はすごいぼうけんだったね。」


わに子が言いました。


「ねえ、おかあさん。」


わに子が言いました。


「なんだい。」


おかあさんのわにみが言いました。


「あのね 今日、すごいぼうけんしたんだよ。」


わにたろうが言いました。


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「もう わたしがいおうとしたのに。」


わに子がおこりました。


「けんかしちゃだめよ。」


とおかあさんにいわれ


「はい。」


と二人はちいさいこえで言いました。


二人は家ではなく外でまたねてしまいました。


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「ねえ、海にもぐらない。」


わにたろうは言いました。


「うん、いいよ。」


わに子が言いました。


二人はゆめのなかで海にもぐりました。


「ねえねえなにか光ってるよ、いってみない。」


「うんそうだね」


「あっおかねだ。」


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二人はよろこんだけどそのとき


「うわー。」


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二人はスーパーきょうわくわるわるくじら王にくわれてしまいました。


二人はおなかのなかでないているとさかなたちがきました。


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「どうしたんだい、スーパーきょうわくわるわるくじら王にたべられたのかい。」


わにたろうが言いました。


「うんそうなんだよ。」


さかなたちもないてしまいました。


「そうだ、計画をた(て)るんだ。」


さかなたちとわに子とわにたろうは計画をたてています。


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「まずしんでいるさかなをつなげてくじらのおなかをたたけばいいと思うけど。」


わにたろうがしんけんになって言いました。


「どうやってつなげるの。」


わに子が言いました。


みんな考えていると


「そうだ、くじらのよだれでひっつけたらいいんだよ。」


さかなたちが言いました。


みんな一づつつくりました。


たたいてみるとまるいあながあいてみんなあなからでると


「やったー。」


とみんな言いましたが、そこはまだくじらのはのところでした。


みんながっかりしたけどつぎのさくせんをきめました。


「わにたろうくんがくじらのはをかんではをおったらいいと思うけど。」


とさかなたちが言いました。


みんなでれました。その時二人はゆめからおきました。


「またゆめだったのか」


二人はいっしょに言いました。


そのときおとうさんのわにさぶろうがしごとから帰ってきて


「こらなにしてんの。」


とおこられました。


「ごめんなさい。」


二人はおとうさんにいってわらいながら帰りました。


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