インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴールドバッハ・オイラーの定理

Riemannゼータの値の小数部分を足してみます。integers.hatenablog.com. 全部足すとになります。 Goldbach-Euler 証明. Riemannゼータの定義よりこれは望遠鏡和の例題2よりに等しい。 Q.E.D.

IMO2006 Problem 6

2006年の国際数学オリンピックで次の定理を証明させる問題が出題されています。定理 凸多角形の各辺にその辺を一辺とするに含まれる三角形のうち面積が最大となるものを割り当てる。このとき、割り当てられた三角形の面積の全ての辺に対する総和はの面積の二…

ブニャコフスキー予想と41と1091

素数に関するブニャコフスキー予想を紹介します。

四つ子非正則素数

tsujimotterさんが非正則素数チェッカーを公開されました。tsujimotter.info早速遊んでいたら四つ子非正則素数を発見したので報告致します。

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は「平方数+立方数」と四通りの方法で表すことのできる最小の素数。ただし、平方数・立方数はそれぞれ正整数の二乗・三乗を考える。

巨大合体ナンプレと社交数

2017年10月7, 8日に開催されたイベントMATH POWEでは来場者参加型耐久企画「巨大合体ナンプレに挑戦」がありました。こちらは、通常のナンプレを個合体させた「巨大合体ナンプレ」で、総ヒント数、総マス数でした。この巨大ナンプレのPDFを公式ホームページ…

18と長方形

は辺の長さが正整数で周長と面積がともにである正方形でない長方形が存在する唯一の整数です。これは三浦さんに教えてもらって知りました。証明は高校数学レベルです。

最近の話題

最近の話題 講演 素数の織り成す構造〜ガウスからグリーン・タオへ〜 MATH POWER 2017 - INTEGERSでは時間の都合上、Green-Taoの定理の先にあるものとして未解決問題であるErdős-Turán予想を紹介して終わりました。ここでは既に証明されているGreen-Taoの定…

素数の織り成す構造〜ガウスからグリーン・タオへ〜 MATH POWER 2017

講演スライドを公開します。スライド番号や間違い等は再構成・修正してあります。 スライドはKeynoteで作成し、数式はLaTeXiTを利用して作成しました。 1枚目 2枚目 3枚目 4枚目 5枚目 6枚目*1 7枚目 8枚目*2 9枚目 10枚目 11枚目*3 12枚目*4 13枚目*5 14枚…

グリーン・タオ論文を読み終える

9/6から始めた短期集中連載『等間隔に並ぶ素数を追い求めて』もこの記事で最後となります。integers.hatenablog.comまず、Baudetの予想 = van der Waerdenの定理を証明し、integers.hatenablog.comTaoによる、vdWの定理を用いたSzemerédiの定理の緻密な証明…

グリーン・タオ論文の§10を読む(その二)

この記事でGoldston-Yıldırım型定理Bを証明します。(再掲) Goldston-Yıldırım型定理B (Proposition, 9.6) を正整数とし、をを満たすような相異なる整数とし、とおく。を長さが以上であるような内の区間との共通部分として、と互いに素な整数をとる(以上、以…

グリーン・タオ論文の§10を読む(その一)

§10 Correlation estimates for を読みます。前節において、Goldston-Yıldırım型定理A, Bを証明することに全てが帰着されました。この記事ではGoldston-Yıldırım型定理Aを証明します。ただし、Riemannゼータ関数が関わるコンタワー積分の漸近挙動に関する補…

グリーン・タオ論文の§9を読む(その三)

Goldston-Yıldırım型定理Bを仮定して、が-相関条件を満たすことを証明します。補題 (Lemma 9.9) 正整数パラメータに対して関数 が存在して、次の三条件を満たす: (i)任意の零でない整数に対して である。 (ii)相異なる個の整数を任意にとったときに、が成り…

グリーン・タオ論文の§9を読む(その二)

Goldston-Yıldırım型定理Aを仮定して、が-線形形式条件を満たすことを証明します。命題 (Proposition 9.8) は-線形形式条件を満たす。を代表元をとる関数とする(全成分で代表元をとる写像も同じ記号を用いる)。証明. を正整数とする。分母・分子の絶対値が以…

グリーン・タオ論文の§9を読む(その一)

§9 A pseudorandom measure which majorisies the primes を読みます。(無限版)Szemerédiの定理は整数からなる集合が任意の長さの等差数列を含むための(上漸近密度が正であればよいという)十分条件を与える定理でした。従って、実際に個々のケースで等差数列…