インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

数-円周率

円周率が無理数であることの曲芸的な証明

本記事は 日曜数学 Advent Calendar 2023 の4日目の記事です。 特に書きたい内容があったわけではないのですが、ノリで登録してしまいました。 その結果、書く内容を中々思いつくことができずにいたのですが、渡邉究先生の以下の投稿を見て、これで何か書こ…

ラマヌジャンの√(πe/2)に関する凄い公式

Ramanujan 証明(by Omran). とする。とすると、なので、は微分方程式を満たす。なので、なる表示が得られた。をと定義すれば、Gauss積分によりなので、である。従って、の連分数展開を与えればよい。についての多項式をで定義すると、の階微分は −①で与えら…

三木の恒等式をリーマンゼータ値の関係式に書き直す

は以上の整数とします。関-Bernoulli数に関するEuler-Ramanujanの恒等式をEulerの公式を使ってRiemannゼータ関数の偶数値の関係式であるWilliamsの公式に書き換えることができました(リーマンゼータ関数 - INTEGERS)。同様にして、三木の恒等式をEulerの公式…

ラマヌジャンによる円周率近似の作図②

はを並び替えてできる素数の一つですが、がに近いという事実は覚える価値があります:Ramanujanは と書けることに着目して次のような作図を提唱しています: は円の直径. は弧の中点. はをに内分する点. . . はに平行. はに平行. で. このとき、Ramanujan曰く…

Shanksの恒等式の拡張と円周率近似の作図

以前紹介したShanksの恒等式integers.hatenablog.comはWilliam G. Spohn, Jr. によって次のように拡張できることが指摘されています:のとき、のときがShanksの恒等式になっています。他には、例えばよりが得られますし、よりが得られます。 、と言えばピンと…

2017, e, π, Khinchin定数

は素数ですが、昨夜面白い性質があることに気づきました。 の場合 にをかけます。 この数に一番近い整数は素数です。このような性質をもつ以下の素数(に一番近い整数が素数となるような素数)は です 。このような幸運な年は私が生まれてからだと年が初めてで…

22/7:円周率近似値の日

7/22はが円周率の近似値であることから円周率近似値の日などと呼ばれていますが、違和感はありますね(22月7日の方がふさわしい)。昔、この日に日食があったときに試験を5分で終わらせて日食を見たのを覚えています。tsujimotterさんが二年前に記事を書かれて…

πが超越数であることの証明

円周率が超越数であることの証明を解説します。

π:Never Ending Number~ラマヌジャンのMysteriousな公式~

今日は3月14日。そう、円周率の日です*1。というわけで、今日は整数ではなく、円周率のお話をしましょう。 ラマヌジャン(Ramanujan)のMysteriousな公式 百年に一度の円周率の日から一年 証明の解説 が無理数であることの証明 ラマヌジャン(Ramanujan)のMyste…

フェルマーのクリスマス定理

「フェルマーのクリスマス定理」という名称の勧め。円周率の無理性証明つき。

オイラーの等式、スティグラーの法則

オイラーの等式の紹介ですが、そちらは大変に有名なので、むしろスティグラーの法則について紹介する記事。