数字(numeral)は数(number)を表す文字です。
「数」と「数字」は異なる概念です。
当ブログで数字に関する記事を書いたことも何度かありますし*1、数字が嫌いだということはありません。むしろ人類全体で考えるとだいぶ好きな方だと思います。
ただ、私は基本的には数の数としての性質が好きです。
今とは異なる記号体系を用いていた古代の数学者達
漢数字や算木を用いた江戸時代の和算家達
彼らが見ていたものと我々が見ているもの。それらはひと続きの同じ学問です。
「数の性質」を話しているときに「数字」という言葉を使われると違和感を覚えます。
追記) Wikipediaの「数字」には
ただし日本では、数字は数自身と混同されることが多いが、これによって問題を生じることもある。
とあるように、「数」の意味で「数字」という言葉が用いられているケースが多いことも理解していますし、高名な数学者であっても「数字」という言葉を使っている文献はいくらでも見つかります。
それは承知の上で、これらの言葉に明確に異なる概念を区別する機能がせっかく備わっているのだから、「数」と「数字」を混同することが多いなどという風習をなくして、これからは皆が区別して使用するようになれば嬉しいなあという個人の感想を持っています。