自然数に対して、Gronwall関数
を
と定義します。は
の約数の総和関数です。
このとき、次の定理が成立します:
ここで、はEulerの定数です。
実際には、Eulerのトーシェント関数に関する類似の定理と同時に証明します。
についてはオイラーのトーシェント関数とφ(R(n))=n - INTEGERSを参照してください。
証明. と素因数分解されていると仮定する。このとき、
なので、
を得る。 Q.E.D.
定理の証明
を
以上の整数とし、
の素因数の個数が
個であると仮定する。
以下の素因数を
、
より大きい素因数を
とする。
なので、である。よって、
従って、とすると
が成り立ち、Mertensの第三定理より、のとき
を得る。次に、として、
とする。このとき、Chebyshevの定理より
が存在して
が成り立つ。Euler積表示より
なので、
を得る。最後の式をと定義すると
また、Riemannゼータ関数の記事で証明したようになので、Mertensの第三定理より
のとき
補題よりなので、①、③から
および
が得られる。①、②、⑥、④より二つ目の定理が従い、⑤、①、②、③より最初の定理が従う。 Q.E.D.
Gronwallの定理と関連して、実はをもっと正確に評価することはRiemann予想と同値であることが知られています:
Robinの定理の証明は紹介できませんが、Riemann予想の初等的な言い換えとして有名です。また、が上記不等式が成立しない最大の整数であると予想されているということですから、
という数の面白い性質を与えているとも思えます。Riemann予想についてはゼータ関数の零点とリーマン予想 - INTEGERSを参照してください。
Riemann予想を仮定することなしに、次の不等式が証明されています:
Robinは更に次のような興味深い定理も証明しています。