これは論文
C. A. Grimm, A conjecture on consecutive composite numbers, Amer. Math. Monthly 76 (10) (1969), 1126–1128.
で提出された予想です*1。この論文では具体例として
があげられており、相異なる9個の素数をと選べます*2。
また、予想に関連して次の二つの定理を証明しています。一つ目は任意の長さの素数砂漠の存在を示すときに現れる有名な連続整数についてです。
証明. とすると、である。
が素数のとき: なので、の中にはの倍数は一つしかない。
とがともに合成数であるとき: このときは以下の全ての素数はを割り切るので、と互いに素なの素因数は全てより大きく、やはりそれらはしか割り切らない。
が合成数でが素数のとき: のとき: がを割り切るため、この場合も以下の全ての素数はを割り切り、後は同様。のとき: がを割り切ったと仮定すると、となるが、とするとよりとなって、となる。 Q.E.D.
証明. 各についての所望の素因数の存在を示したいわけであるが、もしの素因数の個数が個以上であれば、以外の個の数から取ってきた素因数達と異なる素因数を必ず選べるため、それがとなる。よって、の素因数の個数が個未満である場合を考える。すると、と素因数分解される。このとき、
なので、鳩ノ巣原理によってなる素因数が存在する。これをと名付け候補素因数とする。素因数の個数が個未満であるもの達の中で候補素因数が被ったものがあったと仮定する。すなわち、, であったとする。とする。すると、であるにも関わらず、がを割り切って矛盾する。従って、達は所望のものである。 Q.E.D.