といえばひっくり返して立方数となるような最小の素数という印象が強いかもしれませんが、が最小のPerrin擬素数であるという性質も記憶に値します。
Perrin数列
で定義される数列のことをPerrin数列と呼びます。この数列は次の面白い性質を満たします:
定理 が素数であれば、はの倍数である。
証明. 証明は
で紹介されています。ただし、(※)の部分は次のように考えることもできます:をの分解体とし、をその整数環とすると、
が言える。 Q.E.D.
Perrin擬素数
を例外としても、この定理は逆は成り立ちません。つまり、合成数であって、がで割り切れるようなものが存在します。そのようなのことをPerrin擬素数と呼び、最小のPerrin擬素数はAdams-Shanksが発見した
です。今となっては次が証明されています:
定理 (Grantham, 2010) Perrin擬素数は無数に存在する。
証明は
で紹介したAlford-Granville-Pomeranceの定理の証明の手法が用いられます。