は「なる整数であって、と互いに素なものがを除いて全て素数である」という性質をもつ整数のうち、最大の数でした:30:この数の持つ或る性質 - INTEGERS
少し緩めて「なる奇数であって、と互いに素なものがを除いて全て素数である」という整数に関する条件を考えると、最大の数はとなります。
以下のと互いに素な正整数は個あって、
以外の奇数は確かに素数です。の他に以上の奇数で同じ性質を満たすものとして、があります。
補題 ならば が成り立つ。ここで、は番目の素数を表す。
証明. に関する数学的帰納法で証明する。のときは、
より確認できる。が成り立つと仮定する。Bertrandの仮説より、が成り立つため、
を得る。 Q.E.D.
が最大であることの証明
として、を割り切らない最小の素数をとすると、は必ずをtotativeにもつことをに関する記事で既に証明した。従って、の場合を考えれば十分であり、それはすなわちが奇数のときである。以下、を奇数とし、を割り切らない最小の奇素数をとする。
のとき:
このとき、 or となっていることが確認できる。すると、であるから、(奇数の合成数)がのtotativeとなる。
かつのとき:
このとき、となって、(奇数の合成数)がのtotativeとなる。
かつのとき]:
なる番号はを満たす。よって、補題より、
なので(最後の不等号は、の定義によって、がの全てを素因子にもつことから分かる)、(奇数の合成数)はのtotativeとなる。 Q.E.D.