(i) (単混合) に対してが存在してが成り立つ。
(ii) (多重混合) を満たすと、に対してが存在してが任意のに対して成り立つ。ただし、は記事2の系のでとしたときの定数*1。
(iii) (高次多重混合) 有限集合で添字付けられる、集合からなる族に対してが存在してが高々個の例外を除くに対して成立する。
(ii)の証明にvan der Waerdenの定理を用い、(iii)の証明に弱正則化補題(の系)を用いる。は(i)〜(iii)で共通ではなく、証明中ではのように表す。van der Waerdenの定理によって存在するをと表す。
証明. (i)の証明: は記事4の命題のおよび記事4の③のに対する以上であるとし、は記事4の命題の以上であるとする。すると、記事4の命題の(ii)より、高々個の例外を除くに対してが成り立つ。このようなに対して記事4の③より
が成り立つ。このとき、
より
と評価できる。よって、鳩ノ巣原理により或るが存在して
が成り立つ。
(ii)の証明: として、およびを満たすようにをとる(ただし、は記事4の③のもの)。
の色塗り分けを各に対してと表して、
なら,
なら,
ならと定義する。
van der Waerdenの定理より、に含まれる或る-AP および色が存在して、任意のに対してが成り立つ。
なるが存在したと仮定する。このとき、任意のに対して
が成り立つ。これは、として-長方形に対する(i)の主張に矛盾する(がAPであるから長方形となることに注意)。
なるが存在したと仮定する。このとき、任意のに対して
が成り立つ。また、は長さなので、記事4の③より
である。よって、
なので、として-長方形に対する(i)の主張にやはり矛盾する。
従って、任意のに対してが示された。としては例えばを選べる。
(iii)の証明: およびを満たすようにをとる。
弱正則化補題の系より、或ると分割
毎にが存在して、任意のに対して
が高々個の例外を除くに対して成立する。
として(ii)を使うと、或るが存在して
が任意のに対して成り立つ。とすると①は
となるので、②、③より
が高々個の例外を除くに対して成立する。
また、とすると①は
となるので、④、⑤より高々個の例外を除くに対して*2
が成り立つことが示された。 Q.E.D.