を以上の整数とし、以下、正の実数を進法表示で表します。ただし、ではなくを採用します()。
定理 小数第素数位がであり、それ以外がであるような小数は無理数である*1。
ここでは、Nasehpourの方法を紹介します*2。
証明. 正の実数の小数部分に対して
が存在するとき、その極限値をと表す。
に対してとする。各に対して極限値が存在すれば、
が成り立つ。理由: 任意にをとる。十分大きいに対して
が成り立ち、
なので、
が得られる。
が有理数であればの小数部分は循環小数の形になり、このとき
であり、に対してはなので、(1)より
となって、これは正の有理数である(は許されていない)。よって、以上の考察からであればは無理数であるという無理数判定法が得られた*3。
をとする。すると、素数密度零補題より
なのでは無理数である。 Q.E.D.