インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

ファン・デル・ヴェルデン数

van der Waerdenの定理

integers.hatenablog.com

におけるN(k, m)の取り得る最小の値をvan der Waerden数といい、W(k, m)と表します。

W(k, 1)=k, \quad W(2, m)=m+1

はすぐに分かります。それ以外に確定しているのは

\begin{align}&W(3, 2)=9, \ W(4, 2)=35, \ W(5, 2)=178, \ W(6, 2)=1132,\\
&W(3, 3)=27, \ W(4, 3) = 293,\\
&W(3, 4)=76\end{align}

のみです(このうち293は素数)。

一般的な上界についてはGowers(フィールズメダリスト)によるものがbestのようです:

定理 (Gowers, 2001) \ \ \ W(k, m) < 2^{2^{m^{2^{2^{k+9}}}}}.

特に、m=2の場合はW(k, 2) < 2^{2^{2^{2^{2^{k+9}}}}}が示されていることになりますが、次のような予想があります:

Grahamの1000ドル予想 \ \ \ W(k, 2) \leq 2^{k^2}.