Mertens関数は
で定義されます。ここで、はMöbius関数です: メビウス関数 - INTEGERS
数値例
の次にMertens関数の値がをとるのはです。
など。
Riemann予想
Riemann予想は任意のに対して
が成り立つことと同値です。Mertens関数に関するこの評価からRiemann予想が導出されることは次のように証明されます*1:
, とする。トーシェント関数に関する漸近評価 - INTEGERSの補題1およびAbelの総和法*2より
が成り立つ。と仮定すると、積分は
と評価できるので、で広義一様絶対収束する。よって、は任意であるから、はで正則となり、(関数等式により)これはRiemann予想の成立を意味する。 Q.E.D.
ちなみに、MertensはRiemann予想より強い
を予想していましたが、1985年にOdlyzko-Rieleが
を示す形で反証しています。