アルゴリズム
まず、正整数の逆数を並べます。
その後、ある計算規則に基づいて一行ずつ下に数列を追加していきます。その計算規則は
新しい数列の左から数えて番目の数がで、の上にある数がのとき、
と計算されます。
この計算規則に基づいて得られる数列の一部分を見てみましょう:
例えば、
の部分は
と計算されています。
さて、こうして得られた計算結果の一番左端に注目してみましょう。
なんと、関-Bernoulli数になっています!!
これが、秋山・谷川アルゴリズムです。
証明(by 金子先生)
数列をおよび漸化式
で定義するとき、を示せばよい(は関-Bernoulli数)。と母関数を作ると、漸化式よりのとき
が成り立つので、とおけば
であり、
を得る。Bell数の母関数表示と第二種Stirling数 - INTEGERSの補題1の第二種Stirling数に関する
という公式があるので、と変数変換して利用すれば
なる等式を得る。右辺の微分を実行してを代入して倍すると、
が得られた。これは関-ベルヌーイ数の第二種Stirling数を用いた公式 - INTEGERSの(5)式より関-Bernoulli数に等しい。 Q.E.D.
最近、秋山・谷川アルゴリズムの広範な一般化が川﨑・大野によって得られています。