帰納的ステップ Szemerédiの定理の証明. とすると写像は全単射である(二進展開)。とすると、或るに対してを含むがは含まない。よって、記事9の補題と帰納的ステップによりはを導く。
が成り立つので、から開始することによって任意のに対してが成立することがわかった。特にも成立するため、記事9の補題と命題よりSzemerédiの定理が従う。 Q.E.D.
のときは
と進行するが、実は議論を修正することによって
という進行も可能であり、この結果-APの存在が従う。ところが、更に記事9の命題の議論も修正が可能であり、から-APの存在性を示せる。これが記事7、記事8で実行したRothの定理の証明である。
帰納的ステップの証明でKeyとなるカウンティング補題を証明する。高次多重混合を複数回適用する。
とし、は或るに対してを含むがを含まないとする。とし、は非有界かつ二重カウンティング性質を満たすとする。はに沿った密度をもち、, であるとする。をとる。このとき、が存在して次が成り立つ(): , なるをとる。をとる。また、()で添字付けられる-APの族が存在して
(i) 任意のとに対して、-AP .
(ii) 任意のに対して、はなるの成分にしか依存しない。
(iii) 任意のに対して、をとると-AP が存在して、上ではと成分が一致するようなに対してが成り立つ。
を満たすと仮定する。を-AP の集合とする。に対してをと定める。なる整数をとる。
このとき、或るが存在して、任意のに対してが高々個の例外を除くに対して成立する。
証明. に関する帰納法で証明する。-項の定数は毎に変わるが、は高々回しか増えないので問題ない。のときはを任意にとっても成立する(に注意)。よって、として、では示されたと仮定する。はそれぞれに対するそれら以上のもので、記事6の混合補題(iii)のに対して, が成り立つように選択する。このとき、が存在して、任意のに対して
が高々個の例外を除くに対して成立する。に対してを
と定義すると、高々個の例外を除くに対して
が成り立つ(とでの値が決まればは決まる)。に対し、をの-成分をに変更したものと定義する。このとき、(iii)よりは-APである。よって、
は-長方形である。(i)より-AP なので、高次多重混合により或るが存在して
が高々個の例外を除くについて成立する。とは成分まで一致しているので、の定義と(ii)より左辺は
に等しい。従って、①より、任意のについて
が高々個を除くについて成立する。すなわち、とすればよい。 Q.E.D.
*1:に注意。