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INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

1801241230056600523以下の素数の逆数和は4を超える

当ブログでも既に何通りもの証明を解説しているように、素数の逆数の和は発散しますが

\displaystyle \sum_{p}\frac{1}{p} = \infty

素数 5, 277, 5195977, 1801241230056600523までの素数の逆数和がそれぞれ1, 2, 3, 4を始めて超えることが知られています。例えば、E. Bach, D. Klyve, J. P. Sorensonによって

\displaystyle \sum_{p \leq 1801241230056600467}\frac{1}{p} = 3.99999999999999999966

及び

\displaystyle \sum_{p \leq 1801241230056600523}\frac{1}{p} = 4.00000000000000000021

が得られています。

16843:ウォルステンホルム素数、調和数、調和級数、オイラーの定数 - INTEGERSで第n調和数がn \geq 2で整数になり得ないことを証明しましたが、ここでは次の定理の証明を紹介しておきます。

定理 p_nn番目の素数を表すとき、
\displaystyle \frac{1}{p_1}+\frac{1}{p_2}+\cdots +\frac{1}{p_n}
は整数ではない。

証明. 背理法で証明する。すなわち、或る整数Nが存在して

\displaystyle \sum_{i=1}^n\frac{1}{p_i} = N

と書けたと仮定する。このとき、

\displaystyle N\prod_{i=1}^np_i = \sum_{i=1}^n\prod_{\substack{j=1 \\ j \neq i}}^np_j

が成り立つが、p_1=2なので

\displaystyle N\prod_{i=1}^np_i \equiv 0 \pmod{2}

である一方、

\displaystyle \sum_{i=1}^n\prod_{\substack{j=1 \\ j \neq i}}^np_j \equiv \prod_{j=2}^np_j \equiv 1 \pmod{2}

なので、これは矛盾である。 Q.E.D.