インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

好きな(曲, 部分)を伝道する

皆さんこんばんは。「好きな英単語と言えばclassic(意:最高級の)とprime(意:最も重要な)」でおなじみのせきゅーんです。これは伝道師になろうアドベントカレンダーの三日目の記事です。

www.adventar.org

昨日の記事は綾塚さんによるY.AYA's Garden - SF読書録 - Sense of Wonderでした。

私の好きなもの

私の好きなものといえば、縄跳びクラシック音楽宇宙ぐらいですがどれも伝道できるレベルではありません(涙)。しかし、お風呂に入っていてちょっとした閃きがありました。

上記3つの好きなものの中でもクラシック音楽を伝道したいなあと漠然と感じていたのですが、好きな曲をただ紹介するというのはありきたりで、わざわざ伝道するなどと表現するのはおこがましいと思いました。そこで、好きな曲とその好きな曲の特に好きな一部分のペアなる構造を伝道すればどうか!うん、面白い!これに決定!!!

好きな曲は基本的にはもちろんその全てが好きなのですが、でもその中に特に興奮する部分というのがある場合があります。仮にその部分が「ドー」という一音だったとしましょう。それだったら、その曲など不要でその音だけを聴いて楽しめばよいではないかと思うかもしれません。しかし、そうではないのです。その部分が好きなのだけれど、その部分のみが好きなのではなく、その曲一曲があってこそ初めて好きと言える部分が存在するのです。つまり、曲をX、部分をSとしたときに、XSそれぞれだけでは物足りず、ペア(X, S)を一つのものとみなしたときに初めて意味が生じるものが存在するのです。今日は私の好きな(X, S)を幾つか伝道したいと思います。ふと思いついた企画なので、本当にパッと思いついたものだけ紹介します(楽章形式のものは動画が分かれていることが多いので該当楽章の動画のみを紹介します)。

好きなクラシック音楽の(曲、部分)

とりあえずyoutubeで拾ってきたものを利用して、何秒から何秒という形で部分を紹介することにします。解説は基本的につけません。音楽を言葉で上手く説明できる気がしないからです。

モーツァルト「オーボエ協奏曲」, 1:03~1:10

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ブルッフ「スコットランド幻想曲」, 30:35~30:46

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エルガー「チェロ協奏曲」, 19:56~19:57

www.youtube.com

シューベルト「ザ・グレイト」, 15:29~15:31

www.youtube.com

マーラー「交響曲第9番」, 13:40~15:37

www.youtube.com

ショパン「幻想ポロネーズ」, 7:31~8:23

www.youtube.com

ショパン「バラード第3番」, 4:27~4:40

www.youtube.com

ショパン「バラード第1番」, 4:47~4:48

www.youtube.com

ショパン「バラード第4番」, 2:44~2:56

www.youtube.com

ショパン「ピアノ協奏曲第1番」, 9:11~9:21

www.youtube.com

リスト「超絶技巧練習曲第6番」, 2:15~2:47

www.youtube.com

チャイコフスキー「パ・ド・ドゥ」, 3:36~4:08

www.youtube.com

ショパン「バラード第1番」, 4:38~4:39

www.youtube.com

マーラー「交響曲第9番」, 12:30~12:47

www.youtube.com


やりだしたらキリがないことに気づいたので, とりあえず15個だけにしておきます。

あ, そうだ。僕が小学校5年生ぐらいの時にピアノの発表会で弾いたWinter Gamesって曲がかっこいいので聴いてみてください:
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好きなスーパードンキーコングの(曲, 部分)

クラシック以外にも合唱曲, ジブリ音楽, スーパードンキーコングなんかが好きです。どれも似たようなものですが。イーブリン・フィッシャーも好きですが, デビッド・ワイズは神だと思っています。というわけで, ここではスーパードンキーコングについても少しだけ好きな(曲, 部分)を紹介したいと思います。

Sticker brush Symphony, 0:00~4:23

[Donkey Kong 2 OST] Stickerbrush Symphony - YouTube

Water World, 2:20~2:27

DKC3 GBA Water World - YouTube

Mill Fever, 1:30~2:29

DKC3 GBA Mill Fever - YouTube

演奏会用アレグロ

と好きな(曲、部分)を伝道するということをやってみましたがいかがでしたでしょうか?最後に普通に僕の好きな曲を紹介させてください。

グラナドス「演奏会用アレグロ」
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です。私は中学生の頃大のショパン好きで、気に入った曲の一つに「演奏会用アレグロ」がありました。しかしながら、大学院生くらいになってあの曲を聴きたいなあとyoutubeで検索してみてもグラナドスの演奏会用アレグロばかり引っかかるのです。「俺が聴きたいのはショパンの『演奏会アレグロ』やねん。お前のじゃない!」といつも怒っていました。そんなことをn回続けていたある日、「そんだけ出てくるなら一度聴いてみるか。」と聴いてみたところ、一瞬でときめきました。一目惚れというか、一聴惚れです。何故、私はこんなに素晴らしい曲を今まで知らなかったのだろうかと思いました。1903年の作曲コンクールにおいて審査員全員一致の一位というのがかっこよすぎる。

ちなみにショパンもありました!!
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追記1
その後、グラナドスの「詩的なワルツ」に惚れ込みました。
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結局単に曲紹介みたいになってしまいました(笑)。明日の記事はcaffeloverさんによる「我々はなぜ女装するのか&東京異性装マップ」です。

追記2

シベリウス「交響曲第二番」, 28:07~29:41 および 32:25~32:45

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*1:これはマジでやばい。

*2:筆舌に尽くしがたいやばさ。

6058655748

療養中であったせきゅーんの見舞いに行く途中、先生が乗ったタクシーのナンバーが6058655748であった。先生が

「その数はどうでもいい退屈な数字であった。凶兆でなければよいが」

というと、せきゅーんは即座に

「そんなことはありません(ナンバーが10桁のタクシーなんてあるの?電話番号のことかな?)。大変面白い数です。それは二つの素数の三乗数の和で二通りに表すことができる最小の数です」

と返したと言われている。



6058655748 = 61^3 + 1823^3 = 1049^3 + 1699^3



インテジャーズ一周年!!

今朝、起きたらこんなメールがgmail宛に届きました。


f:id:integers:20161121120700p:plain


そう、昨日がブログ『インテジャーズ』の執筆を開始してちょうど一年だったのです。


去年の10月末か11月初めに突発的にブログを書こうと思い立ち、はてなブログをとりあえず開設し、ブログの技術の習得や書く記事の準備を始めました。

本当は数ヶ月の準備期間を経てから書くつもりだったのですが、急遽11月20日に最初の記事を書いたのには理由があります。

それは、ζWalkerさんの次のツイートを見たから:


何だって!!??
2015年11月21日は何て素晴らしい記念日なんだ!!
インテジャーズの理念を考えると、これを記事にしない事は許されない!!!

ということで11月21日に記事

integers.hatenablog.com

を書くために、11月20日に挨拶記事

integers.hatenablog.com

を書いたという経緯だったのです (その後ζWalker氏にお会いできたのは大変嬉しかったです)。


私にとってはブログを執筆するという新しい趣味が出来た一年でした(一年を振り返るのはもう少し先な気もしますが)。この趣味はとても楽しいので、これからも是非続けていきたいと考えております。


何よりも整数は楽しい。整数は人々に喜びを与えてくれる。


整数の素敵な性質が無数に存在する以上、インテジャーズも永遠に続くのです。


この一年のアクセス数は「はてなブログ」の記事管理ページの「アクセス解析」に従うとちょうど15万です。


wating-for-1.net


にまとめられている記事などを読むと、人気ブログと比べればPV数の桁が違うことが分かります。


しかしながら、インテジャーズは数学的内容を扱っているため、読者層が限定されて比較する相手が間違っていますし、「とにかく多くの人に読んでもらいたい!」という思いがあるわけではありません。


私は整数の素晴らしい性質を皆さんと共感したいのです!


そして、実際にお会いしたり、twitterで感想を書いていただいたり、コメント欄を見ていると、「みんな同じ感動を味わっている」ということがひしひしと伝わってきました。こんな拙いブログを読んでくださっている皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。


ただ、私が一番感謝を申し上げたいのは整数達(integers)です。彼らにはいつも驚かされ、感動させられ、ハートを鷲掴みにされ続けています。本当にありがとうございます。



先ほど、「読者層が〜」などと述べましたが、数学ブログであってもインテジャーズよりも圧倒的に人気なブログが存在します:

高校数学の美しい物語

mathtrain.jp

超有名サイト(ブログではないかもしれませんが、短めの数学の記事をどんどん掲載しているので形態としては似ています。というか私が真似させていただいています)。説明不要。最強。

アジマティクス

motcho.hateblo.jp

一言で説明できます → おもしろい。


また、次の二つのサイトには勝手に「仲間」という印象を抱いています。

tsujimotterのノートブック

tsujimotter.hatenablog.com

私の先生です。準備期間にはとにかくこのブログを勉強しました。

素数に恋する女

p.1yen.jp

素数姫さんによる素数談義サイト!みんな大好き「素数」について神戸在住の女性2人による軽快なトーク記事が満載です。


マスオさん、もっちょさん、tsujimotterさんには実際にお会いしたことがあります!!!


出会いは本当に大切ですね。数学好きはたくさんいると実感しました。これからも交流を大切にしていきたいと思います。また、新しい仲間もどんどん増えたら嬉しいなあと思っています。今これを読んでいるあなたもブログを始めよう!w


それでは、最後にこの一年で書いた記事(272記事)の中からいくつかの記事を振り返りたいと思います。

よく読まれている記事

integers.hatenablog.com

これが一番読まれていると思います。三角比(関数)の最初の方に習う公式の覚え方。これは実際オススメの覚え方です。高校生が検索で辿り着くのでしょう。


integers.hatenablog.com

バーゼル問題を高校数学のみで証明する記事。最近「バールゼ問題」と検索された方がいたみたいで一人爆笑してました。


integers.hatenablog.com
これは京大の有名な過去問「\tan 1^{\circ}は有理数か.」という問題を調べて辿り着いているのだと想像しますが、\tan 1^{\circ}ではありません。\tan 1です。

投稿した際に結構読まれた記事

最近は500pv/dayぐらいなのですが、1000~2000pvになった記事が少しだけあります。

integers.hatenablog.com

出回っていた記事が誤解を生じさせる書き方になっており、悲しくなったので書いた記事です。


integers.hatenablog.com

自分で傑作だと思っています(笑)


integers.hatenablog.com

そす恋の補足記事です。

素数に関する古典的大定理の証明記事

素数に関する古典的大定理に関する記事をいくつかまとめることができたのは良かったと思っています。というか、自分が高校生の時に読みたかったw

integers.hatenablog.com

素数定理の初等的証明を書きました。Selbergの論文は初めて読むと行間が結構空いてるので、その行間を埋めた記事です。実際に読むと、それまで持っていた印象が随分と変わりました。


integers.hatenablog.com

ディリクレの算術級数定理の証明。奇を衒ってL関数を用いない証明を書きましたが、書いてみると証明の本質はL関数にあるわけではないことが分かりました。Dirichletによる証明もShapiroの証明も証明の構造は全く同じです。


integers.hatenablog.com

双子素数の逆数和が収束するという有名な定理の証明です。

オススメ&お気に入りの記事

integers.hatenablog.com

「望遠鏡和」という用語を広めたい!という記事。書いたのは最初期の頃ですが、今でも気持ちは変わっていないどころか更に強くなっています。望遠鏡和は本当に強力です。


integers.hatenablog.com

素数の無限性の位相を用いた証明。美しい証明というのは確かに存在する。


integers.hatenablog.com

素数7758337633が好きです。


integers.hatenablog.com

鈴木の定理まじヤバイ。


integers.hatenablog.com

私が数学に出会う前に出会った論理問題の答。


integers.hatenablog.com

ジェノッキ数の定義からは素数が17しか現れないというのは大変意外だったので、証明を知りたくなったけれど探してもどこにも書いてない。なら自分で証明しようと考えたら初等的に解けたという記事。

とてもお気に入りの内容で、PDFにしてtsujimotterさんの誕生日にプレゼントさせていただきました:


integers.hatenablog.com

知られている唯二のWieferich素数10933511の発見者の紹介と、コンピュータに頼らない証明法の紹介記事。この記事、何故かかなり気に入っております。

一番頑張って書いた記事

integers.hatenablog.com

私が最も尊敬する数学者であるRoger Apéryと彼の証明したApéryの定理に関する記事。気合いを入れて書きました。是非、読んでください。



それでは、これからもインテジャーズをよろしくお願いいたします。

せきゅーん