今朝、起きたらこんなメールがgmail宛に届きました。
そう、昨日がブログ『インテジャーズ』の執筆を開始してちょうど一年だったのです。
去年の10月末か11月初めに突発的にブログを書こうと思い立ち、はてなブログをとりあえず開設し、ブログの技術の習得や書く記事の準備を始めました。
本当は数ヶ月の準備期間を経てから書くつもりだったのですが、急遽11月20日に最初の記事を書いたのには理由があります。
それは、ζWalkerさんの次のツイートを見たから:
【急募】あさって20151121=67⁴は約2000年ぶりの素数冪記念日なのだが、具体的に何をしてお祝いをしたらいいか。【拡散希望】
— ζWalker (@walker0226) 2015年11月18日
何だって!!??
2015年11月21日は何て素晴らしい記念日なんだ!!
インテジャーズの理念を考えると、これを記事にしない事は許されない!!!
ということで11月21日に記事
を書くために、11月20日に挨拶記事
を書いたという経緯だったのです (その後ζWalker氏にお会いできたのは大変嬉しかったです)。
私にとってはブログを執筆するという新しい趣味が出来た一年でした(一年を振り返るのはもう少し先な気もしますが)。この趣味はとても楽しいので、これからも是非続けていきたいと考えております。
何よりも整数は楽しい。整数は人々に喜びを与えてくれる。
整数の素敵な性質が無数に存在する以上、インテジャーズも永遠に続くのです。
この一年のアクセス数は「はてなブログ」の記事管理ページの「アクセス解析」に従うとちょうど15万です。
にまとめられている記事などを読むと、人気ブログと比べればPV数の桁が違うことが分かります。
しかしながら、インテジャーズは数学的内容を扱っているため、読者層が限定されて比較する相手が間違っていますし、「とにかく多くの人に読んでもらいたい!」という思いがあるわけではありません。
私は整数の素晴らしい性質を皆さんと共感したいのです!
そして、実際にお会いしたり、twitterで感想を書いていただいたり、コメント欄を見ていると、「みんな同じ感動を味わっている」ということがひしひしと伝わってきました。こんな拙いブログを読んでくださっている皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
ただ、私が一番感謝を申し上げたいのは整数達(integers)です。彼らにはいつも驚かされ、感動させられ、ハートを鷲掴みにされ続けています。本当にありがとうございます。
先ほど、「読者層が〜」などと述べましたが、数学ブログであってもインテジャーズよりも圧倒的に人気なブログが存在します:
高校数学の美しい物語
超有名サイト(ブログではないかもしれませんが、短めの数学の記事をどんどん掲載しているので形態としては似ています。というか私が真似させていただいています)。説明不要。最強。
素数に恋する女
素数姫さんによる素数談義サイト!みんな大好き「素数」について神戸在住の女性2人による軽快なトーク記事が満載です。
マスオさん、もっちょさん、tsujimotterさんには実際にお会いしたことがあります!!!
出会いは本当に大切ですね。数学好きはたくさんいると実感しました。これからも交流を大切にしていきたいと思います。また、新しい仲間もどんどん増えたら嬉しいなあと思っています。今これを読んでいるあなたもブログを始めよう!w
それでは、最後にこの一年で書いた記事(272記事)の中からいくつかの記事を振り返りたいと思います。
よく読まれている記事
これが一番読まれていると思います。三角比(関数)の最初の方に習う公式の覚え方。これは実際オススメの覚え方です。高校生が検索で辿り着くのでしょう。
バーゼル問題を高校数学のみで証明する記事。最近「バールゼ問題」と検索された方がいたみたいで一人爆笑してました。
integers.hatenablog.com
これは京大の有名な過去問「は有理数か.」という問題を調べて辿り着いているのだと想像しますが、ではありません。です。
投稿した際に結構読まれた記事
最近は500pv/dayぐらいなのですが、1000~2000pvになった記事が少しだけあります。
出回っていた記事が誤解を生じさせる書き方になっており、悲しくなったので書いた記事です。
自分で傑作だと思っています(笑)
そす恋の補足記事です。
素数に関する古典的大定理の証明記事
素数に関する古典的大定理に関する記事をいくつかまとめることができたのは良かったと思っています。というか、自分が高校生の時に読みたかったw
素数定理の初等的証明を書きました。Selbergの論文は初めて読むと行間が結構空いてるので、その行間を埋めた記事です。実際に読むと、それまで持っていた印象が随分と変わりました。
ディリクレの算術級数定理の証明。奇を衒って関数を用いない証明を書きましたが、書いてみると証明の本質は関数にあるわけではないことが分かりました。Dirichletによる証明もShapiroの証明も証明の構造は全く同じです。
双子素数の逆数和が収束するという有名な定理の証明です。
オススメ&お気に入りの記事
「望遠鏡和」という用語を広めたい!という記事。書いたのは最初期の頃ですが、今でも気持ちは変わっていないどころか更に強くなっています。望遠鏡和は本当に強力です。
素数の無限性の位相を用いた証明。美しい証明というのは確かに存在する。
素数が好きです。
鈴木の定理まじヤバイ。
私が数学に出会う前に出会った論理問題の答。
ジェノッキ数の定義からは素数がしか現れないというのは大変意外だったので、証明を知りたくなったけれど探してもどこにも書いてない。なら自分で証明しようと考えたら初等的に解けたという記事。
とてもお気に入りの内容で、PDFにしてtsujimotterさんの誕生日にプレゼントさせていただきました:
今年の誕生日は、31歳ということで素数にちなんだプレゼントを頂きました。特に印象的だったのは、素数カフェの相方せきゅーんさんから頂いた「17は唯一のGenocchi数の証明」です。生まれて初めて証明をプレゼントされて感激しています! pic.twitter.com/OcFOgKKY7t
— tsujimotter (@tsujimotter) 2016年5月12日
知られている唯二のWieferich素数、の発見者の紹介と、コンピュータに頼らない証明法の紹介記事。この記事、何故かかなり気に入っております。
一番頑張って書いた記事
私が最も尊敬する数学者であるRoger Apéryと彼の証明したApéryの定理に関する記事。気合いを入れて書きました。是非、読んでください。
それでは、これからもインテジャーズをよろしくお願いいたします。
せきゅーん