インテジャーズ

INTEGERS

数、特に整数に関する記事。

有限体の存在性に関するSoundararajanの記事

昨日、SoundararajanがarXivに記事をあげていて、さらっと読んだので部分的に紹介する*1。 定理とその証明 次の有名な基本的定理をRamanujanとErdősによるBertrandの仮説の証明を真似れば証明できるということが書かれている。定理 を有限体、を正整数とする…

ベルヌーイ多項式の特殊値に関するキュートな定理

ベルヌーイ多項式はで定義されるのでした。Almkvist-Meurmanが証明した次の定理を紹介します*1。定理 を正整数とする。とおくとき、が成り立つ。ここで紹介する証明はSuryによるものです*2。なお、定理はの場合もであることから自明に成立しています。 ベル…

研究報告: 二重大野関係式のコネクター

2020年6月17日にarXivにプレプリントをあげました(九州大学の広瀬さん, 佐藤さんとの共同研究):arxiv.orgどのような研究成果であるかをここに簡単に解説しようと思います。 研究対象は多重ゼータ値と呼ばれる数です。それがどのようなものであるかについては…

Q&ABC (おまけ)

せきゅーん: やあ、久しぶり。 ラムネ: この間、ABC予想から非ヴィーフェリッヒ素数の無限性を導出するシルヴァーマンとは別の方法があると言っていたよね。今日はそれを教えて欲しい。 せきゅーん: 了解。その方法は「Mollin-Walsh予想」と関係している。予…

Q&ABC (その8)

せきゅーん: 今日の話を聴いて生じた疑問があったんだっけ? ラムネ: の関数に対してが全ての or 有限個の例外を除くABCトリプル対して成立するようなを追求しているものと考える。このとき、が駄目ってのが話の出発点で、StwertとTijdemanの最初の定理によ…

Q&ABC (その7)

せきゅーん: 存在性が好きだから、ABC予想もいくらでも説明のしようがありそうなもんだけど、無理矢理「お助け素因数」の「存在性」として語ってみたりもした。ところで、ABC予想の応用で私が好きなものに「非ヴィーフェリッヒ素数の無限性」がある。ヴィー…

Q&ABC (その6)

せきゅーん: 予想が出たら数学者は皆それを証明しようと挑戦するんだ。それですぐに証明されてしまって「やっぱりそこまで凄くはなかった」と判明する場合もあるだろうし、普通のありふれた定理の1つになる場合もあるだろうし、「得られた証明によって凄さが…

Q&ABC (その5)

せきゅーん: この議論を「乗」の場合に応用してみよう。すると、ABC予想の「深み」が見えて来る。まず、ABC予想に現れる不等式はと同値である。ところで、のときは が成り立つから、が成り立つようなABCトリプルが有限個と言っても同じことだ。以下、しばら…

Q&ABC (その4)

せきゅーん: 例えば、が平方無縁(square-free)な場合は必ずが成り立つ。以下の平方無縁な正整数全体のなす集合をで表せばだ。証明が気になればここを見ればいい。 ラムネ: でも、それは自明な場合だし、でよりちょっと大きいぐらいで、%近くは非自明な場合が…

Q&ABC (その3)

せきゅーん: 以下、は小さい数を固定して、はに応じて十分に大きい整数とする。証明の肝は3つあって、素数分布の情報・体積による評価のアイデア・鳩の巣原理だ。まずは素数分布の情報として次の公式を用いる: を最初の個の奇素数とするとき,が成り立つ。こ…

Q&ABC (その2)

せきゅーん: 指数持ち上げ補題 - INTEGERSを使えば似たようなやつはいくらでも構成できるんじゃない?えーっと、を奇素数として互いに素な正整数の組 を および を満たすように取るでしょ。それでという分解を考えてみよう。指数持ち上げ補題によってだから…

Q&ABC (その1)

ABC予想とは、任意にをとったときに、ABCトリプルと呼ばれる正整数の3つ組、つまり、とが互いに素であり、の関係にあるようなもの*1であって、不等式 が有限個の例外を除いて成立するというものであった。 この記事では架空の人物達が・が小さくならないとい…

π(x)>π(2x)-π(x)

朝起きて気になったことを調べました。

フィボナッチ数列???

天井関数だよ。

フルシュテンベルグさんアーベル賞受賞!

フルシュテンベルグ(Furstenberg)さんがアーベル賞を受賞されました。マルグリス(Margulis)さんと共同受賞とのことです。私はマルグリスさんの仕事については殆ど何も知らない(Dの時代に隣の席の人がマルグリスさん関係の仕事で博士号を取ったことぐらいしか…

アゲアゲさん

さすがにタスマニアこの道はどこまでも続くさすがにタスマニアよろこびだね www.youtube.com これまでに何度この歌を歌ったことだろう。 折田翔吾先生、プロ棋士編入試験合格おめでとうございます! 僕は2016年から折田先生の動画をずっと拝見してきたファン…

合成数出しにおけるルール変更案

この記事は素数大富豪 Advent Calendar 2019 - Adventarの14日目の記事です。 13日目の記事は岩淵夕希(物智)さんのペアが重要!素数大富豪の新戦略「魔神出し」 | 岩淵夕希(物智)公式ブログです。もりしーさんの先日の記事素数大富豪研究会2019 - 素数交…

調和級数と優収束定理

調和級数が発散することの証明。

クラトフスキの閉包・補集合定理

定理 (Kuratowski, 1922) を位相空間とする。このとき、の部分集合に対して閉包および補集合を取る操作を繰り返しても高々14個の集合しか得られない。また、実際に相異なる14個の集合が得られる例がある。この定理の証明を解説します。 Kuratowskiモノイド …

わにたろうとわに子のぼうけん

これは私が1997年12月18日に執筆した物語を記録するものである。 登場人物 わにたろう わに子 わにみ(おかあさん) わにさぶろう(おとうさん) ちゅん(すずめ) スーパーきょうわくわるわるくじら王 わにたろうとわに子のぼうけん 「わにたろうくんおきて…

Chebyshevによる(素数計数関数についての)Legendre予想の否定的解決について

Chebyshevの定理のPintzによる証明。

PID

みぽさんのリクエスト記事。

一般化ハーディ・リトルウッド予想について

中村滋著『素数物語: アイディアの饗宴』の部分的書評。

4月1日になりました

840n+175177943が素数になるような正整数nを求めてみよう。

超越性予想(執筆中)

初見では驚きのimplicationについて。

【素数遊び】ガロアは素数だった!?

語呂素数に次ぐ新しい素数遊び?

素数大富豪における1279の有用性

素数大富豪で覚えておくべき素数。

日記

好きな音楽と勉強した数学について書きます。

記事の非公開化について

twitterでは予告しておりましたが、当然twitterを見ておられない読者の方々もおられると思いますので、こちらの記事で正式な告知をさせていただきます。 告知内容 当ブログの全ての記事について、LaTeXを用いて古い順に随時PDF化を行います(自分=せきゅーん…

大野関係式

大野関係式の証明について。